ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

エトセトラ

離島経済新聞

沖縄や奄美の事をあれこれ考えていたら、前に出会った『離島経済新聞』を思い出しました。この新聞は日本の離島専門のウェブメディアで、2010年に鯨本(いさもと)あつこさんが創刊したものです。略称は「リトケイ」、URLはこちら。http://ritokei.com/ 右上…

近江楽堂のブロンズ像

先日行ったオペラシティの近江楽堂、ホール内の「セシリア」「聖マリア・マグダレナ」と名付けられたブロンズ像は、なんと舟越保武の作品だった。以前金沢21世紀美術館で息子の舟越桂作品展を観たことがあるが、舟越保武の作品に接したのはおそらく初めて。…

畑農敏哉『アマチュアオーケストラに乾杯!』

4月に出たこの本、でてすぐ入手したYくんから借りたのですが、諸般の事情でやっと今頃になって読み終わりました。40年以上オケをやってるので、どのページもふむふむそのとおり!という感じでしたが、こんなふうにまとめてくださる方がいるなんて、嬉しい限…

「手塚治虫と戦争」サイト

手塚プロダクションのサイトに、「手塚治虫と戦争」という、戦後70年企画のページがありました。2015年7月14日の公開だそうです。 http://tezukaosamu.net/jp/war/

iPhoneの三善晃

昨日はいつもの楽譜整理作業、やってきたパーカッションのYくん、三善晃のファンですというので、「どのくらいファンなの?」と聞いてみました。すると「このくらい」といって見せてくれたのが、iPhoneの待ち受け画面の三善晃。なあるほど、こういう奏者とい…

インドネシアへの旅

25回演奏会で指揮して下さった阿部加奈子さんは、現在インドネシアで現地のオーケストラの練習と本番に臨んでらっしゃいます。インドネシアというと赤道直下の熱帯の国というのを思い浮かべますが、1977年に一週間旅行したことがあります。旅行の行程は次の…

バシュラール『蝋燭の焔』

25回演奏会の曲目解説を書いた隣のおじさんビオラが、バシュラール『蝋燭の焔』の本を貸してくれました。解説の中の次の一文が私の心をとらえます。 ガストン・バシュラール(1884 〜 1962)は、空気、水、火、木、風、岩、土などがいかに詩的想像力をかきた…

野村光一とあらえびす

荻野綾子独唱会のプログラムには、「訳詩・野村光一」と書かれていました。あら、あらえびすさんはフランス語の翻訳もやるのかしら、と思ったら、早とちりで別人でした。 野村あらえびす(1882・10・15岩手−1963・4・14東京) 日本の音楽評論家。東京大学法…

羅馬開催日本美術展

ホテルオークラの隣にある大倉集古館へ行ったところ、「大倉コレクションの精華II」と題した展覧会をやっていました。1930年に大倉喜七郎の資金で横山大観を中心にローマで開催された、日本美術展の出品作品を中心とした展示でした。このローマ展については…

『満州航空の全貌』目次

夏休みに読みたかった本を読み終えました。『風立ちぬ』に始まり飛行機一色の夏休みでした。最終章では大澤寿人が作曲したピアノコンチェルトの素材「神風号」にも触れられていました。著者は『日本のピアノ100年』(草思社、2001)の共著者でもあり、読み応…

『風の谷のナウシカ』

夏休み第1日、前から読みたかった宮崎駿『風の谷のナウシカ』全7冊を一気に読みました。何かの本でこれはすごいと書いてあったので、読みたいなあとつぶやいたら、次男が「持ってるよ」と言って3年くらい前に貸してくれたものです。「映画はこれのごく一部だ…

映画『風立ちぬ』観てきました

宮崎駿監督の『風立ちぬ』、美しい映像、重たい時代背景、飛行機と共に飛翔する主人公、堀辰雄の世界との交錯、どれも心に響きましたが、独文科出身としてはさまざまな隠し味もよかったです。セリフの中に何度も出てくる『魔の山』はトーマス・マンの初期の…

歌舞伎座

先日の午後、銀座からの帰りに東銀座駅へ行くのに、新装なった歌舞伎座の中を通ってみました。地下をのぞいただけですが、なかなか味わいのある雰囲気でした。現在のは5代目の建物だそうです。 歌舞伎座の歴史 http://www.shochiku.co.jp/play/kabukiza/abou…

ハノイのスコール

今日は一日雨が降ったり晴れたり、まるで亜熱帯の空気だった。2008年6月に訪れたハノイの空気を思い出した。前年11月の演奏旅行で初めて降り立ったハノイは乾季だったのだが、6月の雨季はさすがに湿度が高い。オペラハウスでベトナム国立交響楽団の演奏会を…

ローマの日本文化会館とボルゲーゼ公園

TOKKアンサンブルの1973年公演では、9月28日にイタリアはローマの日本文化会館で現代音楽の演奏会をやっています。この日本文化会館、2006年に行ったことがあります。ローマ市内のボルゲーゼ公園を抜けたところにある、と事前に調べたのですが、いざ地下鉄の…

気韻生動について(その2)

謝赫の「気韻生動」を今度は「文化遺産オンライン」で検索したところ、次の1件がヒットしました。 冬瓜茄子之図 / 岸田劉生 / 三重県立美術館 絵画 日本画 / 大正 昭和以降 時代(年代):1926(大正15/昭和1)年 材質・構造・技法:絹本着色 サイズ:37×…

気韻生動について(その1)

石井眞木『飛天生動』の曲名の元になった、謝赫の言う「気韻生動」について何も知らなかったので、CiNiiで検索したところ20の論文がヒットしました。最近のものから引用してみましたが、美術の世界ではよく知られている言葉なのですね。 2. 東洋の美意識につ…

日露戦争の記念碑

岩槻に行く用事があり時間が空いたので、近くの久伊豆神社に寄ってみました。うっそうとした参道の奥に立派な社殿がありました。お参りした帰りに、参道の途中にある日露戦争記念碑の写真を撮りました。4〜5メートルはある立派な碑で、「日露戦役記念碑」と…

スピーカー研究会

日曜日はスピーカー研究会シンポジウムがあり、駒沢のO邸にでかけました。S先生自作のできたてスピーカーがセットアップされ、AccuphaseのアンプとCDプレーヤーで早速視聴が始まりました。最初に聴いたのは伊福部昭『交響譚詩』、1962年山田和男指揮、東京交…

震災バイオリン

本日3/11日本経済新聞文化欄に「震災バイオリン 希望の音:津波にさらわれた流木集め製作、1000人が演奏リレー」という、バイオリンドクター中澤宗幸さんの記事が載っていました。中澤さんは東北被災地の流木の中から「天井のはりだったと思われるマツと、床…

『レ・ミゼラブル』

話題の映画『レ・ミゼラブル』を観てきた。ビクトル・ユゴー(1802-1885)の原作をもとにしたミュージカルをイギリスで映画化した、というもの。3時間半の大作だったが最後までじっくり鑑賞、すばらしかった。帰ってから関係する情報をみていたら、「古典を…

祈りについて

今回のマニラ公演に際して気づいた「祈り」の数々。市内観光で訪れたリサール公園の英雄ホセ・リサールの記念碑。スペイン統治時代の石造りの壮麗な教会。スペイン人邸宅カーサ・マニラに設えられていた小さな祭壇。室内楽演奏会で奏された久保禎『哀歌』。…

いよいよマニラへ

さていよいよ明朝マニラへ出発となりました。雪空にもめげず先発隊は今朝成田を発ち、午後には無事にマニラに到着した模様。写真は先発隊専属リポーターからの航空写真。飛行機を降りた後の写真では、みなさん半そで姿でリラックスの様子でした。 これから荷…

両大戦間のパリと、西ベルリン

清岡卓行の本を読んでいたら、20世紀において最も魅惑的な芸術空間として「二つの世界大戦のあいだのパリ」があげられていた。その間にパリを訪れた日本人と、ヨーロッパの芸術家たちとの交流の例がいろいろ書かれている。私の知らない名前も多いが、「岡鹿…

岸田劉生と岸田国士

明治神宮文化館宝物展示室の『明治天皇六大巡幸展』に、岸田吟香(きしだ・ぎんこう、1833-1905)の描いた画があった。明治天皇の巡幸に同行してその情景をジャーナリストとして描いたもの。吟香の息子が洋画家の岸田劉生(きしだ・りゅうせい、1891-1929)…

飛鳥山薪能を観る

飛鳥山公園で年に1度開かれる薪能に誘われ、幽玄な世界を堪能してきました。 第十回飛鳥山薪能 番組 仕舞 融(とおる) 山階彌右衛門 狂言 墨塗(すみぬり) 大名 野村万作 太郎冠者 野村萬斎 女 深田博治 能 石橋(しゃっきょう) 童子 白獅子 観世芳伸 赤…

グレコのシャンソン

休日の夜は赤ワインを飲みながらジュリエット・グレコのシャンソンのLPを聴いています。

紀尾井ホールのプログラム

昨日の演奏会の後で、トランペットのソリスト神代(くましろ)修さんが「大澤のトランペットコンチェルトは、数年前に紀尾井ホールに来た時にたまたま置いてあった、ニッポニカの設立演奏会のプログラムで読んだのが最初でした」とおっしゃっていました。200…

朋あり遠方より来る

今日は最近知り合った京都のTさんが近くまで来ているというので、夕方しばしおしゃべりを楽しみました。某大学図書館で仕事をしているTさんは合唱の指揮もなさっていて、ニッポニカの大阪公演を聴いてくださったそうです。明日帰られるので2日の本番は残念な…

永井荷風の日記

先日の練習の時となりのおじさんビオラが「永井荷風の日記に菅原明朗といっしょに宅孝二がでてくる」というような話をしていました。手元の本に永井荷風(1879-1959)の日記について次のようにあったのを思い出しました(作曲家は出てきませんが)。 永井荷…