ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『王道楽土の交響楽』目次・その4

岩野裕一『王道楽土の交響楽 : 満州―知られざる音楽史』(音楽之友社、1999)目次(その4)です。(その3)はこちら。 第4章 「満州国」の威信にかけて 国都・新京の音楽状況 「新京音楽協会」の結成と大塚淳の招聘 「新京交響楽団第1回演奏会」 大塚淳―山…

第17回演奏会評・その2

第17回演奏会の評が下記新聞に写真つきで掲載されました。内容は同一で、「ミュージックキューブ」というコラムに「オペラ『ヒロシマのオルフェ』、芥川・大江への敬愛こめ上演」といったタイトルです。(演奏会評・その1はこちら。) ・秋田さきがけ 2010…

『王道楽土の交響楽』目次・その3

岩野裕一『王道楽土の交響楽 : 満州―知られざる音楽史』(音楽之友社、1999)目次(その3)です。(その2)はこちら。 第3章 「ハルビン交響楽団」誕生す 不吉な国歌 溥儀の「御前演奏」 北鉄接収とオーケストラの再建 「哈爾濱交響管弦楽協会」の誕生 「…

ニッポニカの演奏会と取り上げた日本人作曲家一覧

オーケストラ・ニッポニカのこれまでの演奏会一覧と、取り上げた日本人作曲家のリストを作ってみました。各演奏会の詳細はこちらをご覧下さい。 開催年 [回次]演奏会名 取り上げた日本人作曲家 2003 [1]日本の埋もれた作曲家たち 橋本國彦, 宮原禎次, 大澤壽…

「日本の交響作品展」一覧

芥川也寸志(1925-1989)と新交響楽団が開催した「日本の交響作品展」と取り上げた作曲家の一覧です。芥川没後に新交響楽団が取り上げた日本人作品の演奏会はこちらです。 開催年 演奏会名 取り上げた作曲家 1976 日本の交響作品展 昭和8年〜18年 第1夜 平尾貴…

伊福部昭『日本狂詩曲』打楽器

上のブログに「鐃はち(にょうはち、はちは金偏+友)」と書きましたが、『打楽器事典』を見たら次のようになっていました。「はち」は「鉢」または「鈸」のようです。 にょうばち 鐃鉢 →にょうばつ にょうばつ 鐃鈸 =にょうばち(鐃鉢) 銅または青銅を素…

伊福部昭『日本狂詩曲』(演奏会プログラム)

伊福部作品を2回目に演奏したのは、1982年のことでした。(1回目はこちら) ◆書誌データ 新交響楽団第97回演奏会 新交響楽団, 1982.9.15 1枚(3つ折) ; 26cm 注記: 演奏会プログラム ; 日時・会場: 1982年9月15日(祝)・東京文化会館大ホール(東京・台東区) ; 曲…

『王道楽土の交響楽』目次・その2

岩野裕一『王道楽土の交響楽 : 満州―知られざる音楽史』(音楽之友社、1999) 目次(その2)です。(その1)はこちら。 第2章 建国前夜 東のケーニヒ、西のメッテル 「壇上に立つ人」 「ケーニヒ事件」 日本人初の外国オーケストラ楽員誕生す オペラ三昧の…

日露交歓交響管弦楽演奏会

岩野裕一著『王道楽土の交響楽』によると、ハルビンから演奏家を呼んで1925年に開催された演奏会のプログラムは下記のとおりでした。 日露交歓交響管弦楽演奏会プログラム 1925年(大正14) 第1夜(4月26日) ベートーヴェン 交響曲第5番 指揮 近衛秀麿 ゴー…

『王道楽土の交響楽』目次・その1

岩野裕一『王道楽土の交響楽 : 満州―知られざる音楽史』(音楽之友社、1999) 目次(その1) 序章 朝比奈隆・50年ぶりのハルビン行 第1章 音楽の都ができるまで 室生犀星が聴いた「オーケストラ」 帝政ロシアの極東進出 「東清鉄道交響楽団」の誕生 帝政ロ…

岩野裕一『王道楽土の交響楽』

第18回演奏会で取り上げる『大陸の歌』と『寒帯林』は、いずれも満州で作曲されています。満州の音楽史はジャーナリスト岩野裕一さんの『王道楽土の交響楽』(音楽之友社, 1999)に詳細に記されています。この本は出版されたときにすぐに読み、衝撃を受けま…

伊福部昭『寒帯林』の楽器編成

伊福部昭公式ホームページ(暫定版)から『寒帯林』の楽器編成を書き出しました。 伊福部昭『管絃樂の為の音詩 寒帯林』 楽器編成 2 Fl. 2 Ob. 2 Cl in B♭. 2 Fg. 4 Hr. 2 Tp in Do. 2 Trb. Trb-bass. Tub. Timp. 弦5部

第17回演奏会評

本日発売の『Mostly classic』6月号に、3月14日の第17回演奏会評が載りました(p146)。執筆は音楽評論家の吉村渓さん。写真入りで、「新国立劇場もこの傑作を世に埋もれさせておく手はあるまい。」と書いてくださいました。 また『レコード芸術』5月号に、第…

深井史郎『平和への祈り』の楽器編成

2007年に演奏した際の楽器編成表からコピーしたデータです。 深井史郎『平和への祈り』楽器編成 ソプラノ アルト テノール バス 混声合唱ピッコロ フルート 2 オーボエ 2 コールアングレ クラリネット 2 バスクラリネット ファゴット 2 コントラファゴッ…

『オデュッセイア』その3

4/13の続きです。写真は満開のトネリコです(右の常緑樹は月桂樹)。トネリコはトロイア戦争のあった3千年前から同じ花を咲かせていたのでしょうか。そんなことを考えるのも、『イリアス』『オデュッセイア』という物語が3千年の時空を越えて現代に伝わっ…

深井史郎『大陸の歌』の楽器編成

スコアに書かれていたフランス語を転記します。アクサンは無視しています。参考までに日本語をつけてみました。 深井史郎『大陸の歌』楽器編成 nomenclature des instruments (楽器編成)1 petite flute (ピッコロ) 2 flutes (フルート) 2 hautbois (la…

第18回演奏会キックオフ

昨日第18回で使用する楽譜の準備作業を行いました。深井史郎『大陸の歌』と『平和への祈り』はいずれもニッポニカで以前に演奏していますが、手書きの大変読みにくいパート譜でしたので、今回全面的にPC入力したものを使うことになりました。(『大陸の歌』…

八重桜

午前中は新宿御苑に桜を見に行きました。七分咲きの八重桜に雪が積もるというめったにおめにかかれない景色でしたが、見事な枝振りの桜が苑内にいくつも花開き、眼を楽しませてくれました。

マーラー『交響曲第4番』(演奏会プログラム)

ベトナム国立響のプログラムは、ベトナム語と英語の対訳になっています。更にマーラー4番の歌詞だけは、ドイツ語版も掲載されています。ながめていたら、20年以上も前に演奏した時のことを思い出しました。山田一雄先生の指揮でした。 ◆書誌データ 新交響楽…

水曜の銀座

今日(もう日付が変わってしまいましたが)もまた教文館に寄り、絵本を1冊買いました。売り場の書架の間に椅子があるので、そこへすわってじっくり選ぶ事が出来ます。ロングセラーの絵本はいつでも買えるし、新作のおすすめ本もメールマガジンで知る事が出来…

『オデュッセイア』その2

4/10の続きです。オデュッセイアの妻ぺネロープがだしたクイズは、二人の寝室のベッドの仕様についてでした。それなら夫しか知らないですよね。それはともかく、寝室のドアは“トネリコ”でできていると読んだ記憶があります。また“トネリコ”の槍もでてきます…

『双子』のCDが銀座ヤマハに山積み!

ニッポニカの某団員より昨日、「新しいビルになった銀座ヤマハに本日行ってきたところ、2階のCD売り場にて、ニッポニカの最新CD(双子の星)が、山積み+POPつき+試聴機つきという、すばらしい待遇でした。」という報告がありました。写真付です。

ハノイのコンサートほか

本名マエストロは4月8・9日にベトナム国立交響楽団の定期演奏会で、R.シュトラウスのオーボエ協奏曲とマーラー『交響曲第4番』を指揮されました。ソプラノソロは先日『ヒロシマのオルフェ』にも出演いただいた腰越満美さん。また昨日10日には橋本國彦…

諸井三郎記念演奏会(録音資料:CD)

諸井三郎(1903-1977)の没後1年目に開催された記念演奏会のCDを聴きました。16ページにわたる解説を書かれた片山杜秀さんは、当時中学2年生でこの演奏会を聴かれたとのこと。このCDはスケールの大きな諸井ワールドがたっぷり味わえます。途中で足音やうな…

『朗読者』から『オデュッセイア』へ

10年ほど前、ベルンハルト・シュリンクの『朗読者』(新潮社、2000)を読もうと思ったのは、ドイツの現代小説だったからです。ゲーテやトーマス・マンは学生時代にたくさん読んだのですが、現代のものはほとんど読んでいませんでした。読み始めるとこれが「読…