ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

芥川也寸志・大江健三郎略年譜(『ヒロシマのオルフェ』まで)

芥川也寸志と大江健三郎の、『ヒロシマのオルフェ』初演までの略年譜です。芥川の年齢は昭和の年号と同じ、大江はマイナス10ですのでわかりやすいです。年譜を作って気が付いたのは、本日は芥川の命日であると同時に、大江の誕生日であることでした。(敬称…

2010-01-30の練習日記

『ヒロシマのオルフェ』第一場の鏡の場面、弦楽器の四分音の上下がまたひっかかりました。中年の娼婦(実は巫女)の台詞は「あんたは手鏡をうけとった。あんたは街灯のそばに歩いていく。あんたは、包帯をといている。あんたは覗く!」と続きます。ここで異…

2010-01-30の予定

場所:T-West(要譜面台) 時間割:17:00〜 発送作業 18:15-19:15 『月』(7曲目から逆順) 19:15-19:35 休憩&Meeting 19:35-21:30 『オルフェ』(1-3場〜)

ミュートのはなし・その2

今回はホルンのミュートの写真です。4人のホルン奏者も2種類のミュートを使っています。このほかに手を朝顔の中に差し込んで奏する部分もあります。演奏会ではホルン奏者の右手にもご注目ください。

大江健三郎『水死』を読み終わりました

この本の帯の言葉を借りれば、「やがて避けようもなく訪れる、壮絶で胸を打つクライマックス!」というのが、単に販売用の宣伝文句ではないことがよくわかりました。また「権力」や「性」といったこの作家のずっと追いかけてきたらしいテーマについても、そ…

『自伝抄 II』(著作:図書の一部)

◆書誌データ 自伝抄 II / 芥川也寸志他著 読売新聞社 1977.08.10 282p ; 20cm 内容: 歌の旅 / 芥川也寸志 (p239-282) 【一行解説】 読売新聞に連載された各界著名人の自伝抄をまとめた9冊のうちの1冊。「歌の旅」と題する芥川の章は、父の書斎でストラヴィン…

教文館にまた行きました

昨日また教文館へ行き、芥川先生編集の『歌の絵本』を買いました。これには「ふるさと」から「箱根八里」まで、日本の唱歌32曲が楽譜付きで載っています。我が家の息子たちはこの本の歌を聴いて育ちました。今回は近頃子どもが生まれた友人のために入手した…

『音楽の遊園地』(著作:図書)

新聞雑誌への寄稿等の中から軽い内容のものをまとめたもので、初出は「週刊朝日<芥川也寸志の音楽手帳>」「読売新聞<東風西風>」「Amica<音楽つれづれぐさ>」などです。(1)れんが書房版の装丁を改め、(2)旺文社から文庫版でました。手元には(2)…

『細雪』を観ました

昨日人形町の明治座にて、谷崎潤一郎『細雪』の公演を観ました。高橋恵子ほか豪華キャストで、優雅な谷崎の世界にしばし遊ぶことができました。プログラム冊子に引用掲載されていた谷崎のメッセージ冒頭は次の通りです(現代仮名遣いに直しました)。戦争に…

『音楽の基礎』(著作:図書)

岩波新書の『音楽の基礎』は現在でも書店で購入でき、アメリカの主要な図書館にも所蔵されています。芥川也寸志と岩波書店の接点の発端は知りませんが、後に岩波の社長になる安江良介(やすえ・りょうすけ、1935-1998)は大江健三郎と共に1963年広島を訪れて…

大江健三郎さんからの葉書

『ヒロシマのオルフェ』の台本作者である大江健三郎さんに、ニッポニカから演奏会の案内をお送りしたところ、あいにく都合がつかないので来場できない、という内容の葉書をいただきました。「晩年の仕事」がいろいろあるそうです。この「晩年の仕事(レイト・…

2010-01-23の練習日記

今日の『月』の練習は最後の11曲目から反対に8曲目までやりました。往路と復路でマラソンも景色が違うように、なんだかお月様を裏側から眺めたような感じで、普段と違った曲の印象でした。フルートが4人揃ったので、からみあいがなんとも美しいです。ピッコ…

コレペティトール

昨日歌の練習のはなしを書いたところ、コレペティトールの説明が不十分とご指摘いただきました。コレペティ(と日本風に略します)はただ単にピアノ伴奏するだけではなくて、スコアを全部読んできて各ソリストやオケとの絡み、歌い方などの稽古をつける人だ…

2010-01-23の予定

場所:G-plaza 時間割:18:15−19:15 『月』(11曲目から逆順) / 19:30−21:30 『オルフェ』(5場→6場→7場→1〜4場)

ミュートのはなし

今回の演奏会では、金管楽器が多種多様のミュートを使用します。ミュートは一般に「弱音器」と翻訳されていますが、音を「弱くする」というよりも、「音質を変える」という役割のほうが大きいです。「変音器」ともいいます。 以下は某トロンボーン奏者からの…

今週の歌の練習

『ヒロシマのオルフェ』のソリストの練習が先週からいよいよ始まっています。11日(月)には「青年」の黒田博さん、16日(土)には「中年の娼婦」の加賀ひとみさん、17日(日)には「若い娘」の腰越満美さんと黒田さん、20日(水)には黒田さんと加賀さん、…

『音楽を愛する人に : 私の名曲案内』(著作:図書)

この本はバッハからガーシュインまでクラシック音楽の100曲を選び、見開き2ページずつで紹介したものです。日本人作曲家4名(團伊玖磨、黛敏郎、武満徹、芥川也寸志)の作品も含み、巻末に各曲のCD案内付きです。初版が(1)筑摩書房からでたあと、(2)同社…

大江健三郎『水死』を読んでます

先日購入した『水死』をすこしずつ読んでいます。作者の自伝的要素が強いようですが、舞台となっているのは東京の自宅と四国の生家周辺。その四国の山村風景は、芥川賞受賞作『飼育』の舞台そっくりでした。また東京での日常の風景は、作者および近親者の近…

『音楽の現場 : わが犯罪的音楽論』(著作:図書)

◆書誌データ 音楽の現場 : わが犯罪的音楽論 / 芥川也寸志著 音楽之友社 1962.06.15 229p 図版 ; 20cm 内容:前書. 殺人の現場. ピアノの現場. 弦楽器の現場. 管楽器の現場. 指揮の現場. 声楽の現場. 音楽の現場. 後書. 折込楽譜: ベートーヴェン作曲交響曲第…

『ヒロシマのオルフェ』のあらすじ

第17回演奏会のチラシに掲載した『ヒロシマのオルフェ』のあらすじは次の通りです。 原爆に被爆した青年は、顔のケロイドと白血病の恐怖におびえている。娼婦と寝た夜に、彼は鏡から現れた若い娘に出会う。若い娘は死の国の使いだった。しかし彼は娘に対する…

『私の音楽談義』(著作:図書)

この本は音楽鑑賞の手引きとして、関西勤労者音楽協議会機関紙「新音楽」に連載したエッセイをまとめたものです。初版が(1)青木書店からでたあと、(2)音楽之友社から版を変えて出版され、その後文庫版が(3)筑摩書房から出版されました。手元にあるのは…

火曜の銀座

毎週火曜日の夜には銀座の某喫茶店でニッポニカの運営の打ち合わせがあります。その前に4丁目の教文館を覗くのが私の楽しみです。今日は6階の子どもの本のみせ「ナルニア国」へ行って絵本を1冊買いました。しかし今日のメインは2階の一般書の売り場で、注文…

『現代音楽に関する3人の意見』(著作:図書)

この本は古書店サイトではみつからなかったのですが、日本近代音楽館に所蔵されていました。 ◆書誌データ 現代音楽に関する3人の意見 / 團伊玖磨、芥川也寸志、黛敏郎著 中央公論社 1956.06.10 182p 図版 ; 18cm 内容:第1章 私たちの音楽. 第2章 演奏会. 第3…

『現代人のための音楽』(著作:図書の一部)

◆書誌データ 現代人のための音楽 / 芥川也寸志他著 新潮社 1953.11.20 193p (一時間文庫) 内容:ストラヴィンスキイ / 芥川也寸志 (p44-55) 【一行解説】 15人の日本人作曲家・評論家がそれぞれ一人ずつの欧米作曲家について書いた作家・作品論集で、「…

「芥川也寸志書誌」掲載開始

本日から「芥川也寸志書誌」の掲載を始めます。これは第17回演奏会のプログラム冊子に掲載するために収集しているデータの一部です(プログラムの掲載内容詳細は未定で、このブログデータがそのまま載るというわけではありません)。 ここには芥川也寸志の著…

2010-01-16の練習日記

アルトサックスとテナーサックスが加わって管楽器がだいたい揃い、ピアノ代奏でチェレスタパートも加わったので、2曲とも多彩な響きを味わうことが出来ました。ときどきハープパートもピアノで聴こえ、『月』の幽玄な雰囲気に色を添えていました。『月』は音…

2010-01-16の予定

場所:G-plaza 時間割:16:45-17:30 オルフェのビデオ上映会 / 18:00-19:15 月 / 19:30-21:30 オルフェ