ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

2010-02-27の練習日記

練習前にまた『ヒロシマのオルフェ』のビデオ上映会をやり、たくさんのメンバーが映像をみました。練習が大分進んできたので音楽のすばらしさを毎回味わっているのですが、映像はかなり強烈な印象があり、むしろ音楽鑑賞の妨げになるのでは、と懸念していま…

楽器運び

ニッポニカには楽器倉庫が無いので、大型のコントラバスは毎回自宅から自動車で運んでいます。最大4本乗せることができますが、今回の演奏会では練習用のティンパニも2つ乗せているので、コントラバス3本とバス椅子3個とティンパニ、という組み合わせで毎回…

2010-02-27の予定

場所:G-Plaza(要譜面台) 時間割:16:45-17:30 オルフェのビデオ上映会 18:00-19:00 月 19:15-21:30 オルフェ

オルフェごっこ

『ヒロシマのオルフェ』の台詞をもじった「オルフェごっこ」が今オーケストラの中ではやっています。使われる台詞はたとえば ・あそんでいかない?(第一場) ・さわってみてくれよ、ぼくの胸に(第二場) ・わからない 聞こえないのよ、あなたの声が。(第…

大江健三郎『上機嫌』その2

大江健三郎の『上機嫌』には、もうひとつ特徴がありました。それは、文中のいくつかの言葉がゴシック文字で濃く表されていることです。コクトーの戯曲『オルフェ』でも一箇所「この僕が」という台詞がゴシックになっていました。『上機嫌』でゴシックになっ…

コクトーの戯曲『オルフェ』

ジャン・コクトーが1925年に書き1927年に発表した戯曲『オルフェ』の翻訳が古書店から届きました。一読してびっくり、映画とはまた違う設定でした。しかしオルフェの妻ユーリディスが亡くなって死神に連れられ鏡を通って死の国へ行くこと、オルフェが追いか…

コクトーの映画『オルフェ』続き

私が観た『オルフェ』はこちらです。 オルフェ=Orphee / ジャン・コクトー監督・脚本 [東京] : アイ・ヴィー・シー , [200-] ビデオディスク1枚(95分) : DVD (IVC French cinema collection) 注記:モノクロ モノラル スタンダード ; 音声:仏 ; 字幕:日 ; 1…

『ヴェトナム新時代』

本名マエストロはヴェトナム国立交響楽団の音楽監督をされている関係で、ニッポニカは2007年11月にハノイ公演を行いました。それ以来すっかりヴェトナムづいている私は、ヴェトナムに関する本を少しずつ読んできています。その中で出会った坪井善明著『ヴェ…

ピストルと軍靴

『ヒロシマのオルフェ』の第4場から第5場にかけて、スコアに「銃声」と「軍靴」の指定があります。これをどうやってやるか、打ち合わせでもいろいろ検討をしているところです。「効果音」のCDが市販されているでそれを使おうか、やはりおもちゃでもいいから…

コクトーの映画『オルフェ』

『新響と30年』のプログラムをみていたら、なんとコクトーの映画と『ヒロシマのオルフェ』について書かれた、「東京新聞」1985年9月20日の記事を見つけました。この映画はかなりよく知られていたのでしょうか。 芥川也寸志さん作曲のオペラ「ヒロシマのオル…

『新響と30年 : 芥川也寸志』(参考文献:プログラム)

芥川也寸志と新交響楽団が1976年から続けてきた「日本の交響作品展」の第10回として、芥川自身の作品展を企画・開催したもの。「現在から過去へ」と題したアルバムでは、芥川也寸志の折々の演奏会プログラム・写真・手紙・雑誌新聞報道記事などを掲載。 ◆書…

2010-02-21の練習日記

『月』の10曲目「月からの迎え」には、終りのほうのビオラに昨日のブゾーニが出てきます。にじむように弾いたあとは一度フォルテッシモが強く響き、静かに小さくなって終わります。そこでマエストロは「そこはマーラーとか、シェーンベルクとか、ワグナーみ…

2010-02-21の予定

場所:G-Plaza(要譜面台) 時間割:18:15−20:00 『月』 20:15−21:45 『オルフェ』

大江健三郎『上機嫌』その1

大江健三郎の1959年の短編のひとつに『上機嫌』があります。丁度『ヒロシマのオルフェ』の台本(『青年のオルフェ』→『暗い鏡』)を書いていた時期と重なる作品です。登場人物は「オペラ台本を書いている私」「婚約者の映画女優」「オートバイ操縦者のオルフ…

2010-02-20の練習日記

『月』の第8曲「満開の紅白梅 姫と若者の踊り」では、ゆったりとした春の情景の中で若者と姫の舞が綴られます。後半でビオラが三連符で伴奏をするところで、マエストロが「そこはブゾーニみたいにやってください」とおっしゃいました。え、ブゾーニ(Ferrucc…

2010-02-20の予定

場所:T-West (要譜面台) 時間割:18:15−19:45 『月』 / 20:00−21:45 『オルフェ』

『月』の場面・速度付き

『月』の各場面の速度表示を書き出しました。緩急の配分をごらんください。 音楽と舞踊による映像絵巻「月」(1981) 序曲 姫誕生 Andante 春の祭 貴人たちの踊り Allegro - Andante 月見 Moderato 求婚者たちと姫 Andante molto - Moderato 中納言登場、冒…

サックス登場

大江健三郎の初期の短編には、ジャズの演奏場面が何度か登場します。当時よく聴きにいっていたのかなと想像しますが、『ヒロシマのオルフェ』でもアルトサックスとテナーサックスが大活躍します。写真は今回の奏者お二人で、左がアルト(マウスピースの先が…

ニッポニカ公式Twitter

先日ニッポニカの公式Twitterアカウントができました。「@Orch_Nipponica」をご覧下さい。日本語と英語でつぶやいています。

芥川也寸志と本名マエストロ

先日本名マエストロを囲んで一杯やった折、「アムステルダムに留学する際、芥川先生に推薦状を書いていただきました」とマエストロがおっしゃいました。そこで「芥川先生とはどこで知り合われたのですか」とお尋ねしたところ、「仙台フィルです。先生がそこ…

『芥川也寸志:サントリー音楽財団コンサート』(参考文献:プログラム)

『ヒロシマのオルフェ』が演奏された1994年のプログラム冊子です。これをみると、日本オペラ協会の1982年の公演があったことがわかりました。また演奏歴が追加になります。 ◆書誌データ 芥川也寸志 : サントリー音楽財団コンサート・作曲家の個展'94 / 東京…

オルフェブログが更新されました(2月18日)

本日のエントリーは次の通りです。 ・20世紀のオペラとしての『ヒロシマのオルフェ』(その1) [作品]

西村朗さんの証言

オペラ『暗い鏡』の1977年日本オペラ協会公演プログラムの最後には、「今回、西村朗氏によりオーケストラ改訂編曲。」という一文がありました。そこで、本名マエストロが西村さんに早速確認してくださり、次のことがわかりました。 前田ナオズミ氏より依頼。…

『日本オペラ協会公演』(参考文献:プログラム)

先日日本近代音楽館で発見した、オペラ『暗い鏡』の1977年日本オペラ協会公演のプログラムです。 ◆書誌データ 日本オペラ協会公演 日本オペラ協会 1977.3.9 [24]p ; 26cm (創作オペラシリーズ ; No.15) 注記: 演奏会プログラム ; 日時・会場: 1977年3月9日…

「鈴木秀美と仲間たち」聴きました

本日Hakuju Hallにて、珠玉の室内楽を聴いてきました。特にシューベルトの八重奏曲はすばらしく、至福の時間を過ごすことが出来ました。時間も空間も国籍も軽々と乗り越えたアンサンブルはまさにブラボーです。 終演後鈴木秀美さんに、持参した本へサインを…

オルフェのブログが更新されました

“青年”(バリトン)=なぜ“オルフェ”?〔その2〕〔その3〕〔その4〕が更新されています。『ヒロシマのオルフェ』の背景がだんだん明らかになってきました。

『絵本ワニのオーケストラ入門』(著作:図書)

オーケストラを構成している楽器のひとつひとつについて、ワニの奏者の絵とユーモラスな解説でわかりやすく紹介している絵本で、英語の原作を芥川らが翻訳しています。 ◆書誌データ 絵本ワニのオーケストラ入門 / ドナルド・エリオット文 ; クリントン・アロ…