ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

『レ・ミゼラブル』

 話題の映画『レ・ミゼラブル』を観てきた。ビクトル・ユゴー(1802-1885)の原作をもとにしたミュージカルをイギリスで映画化した、というもの。3時間半の大作だったが最後までじっくり鑑賞、すばらしかった。帰ってから関係する情報をみていたら、「古典を横に読む」お話 − ユゴーの『レ・ミゼラブル』 −というサイトがヒット。その中に鹿島茂の解説を引いた次の一節があった。

レ・ミゼラブル』の主題は、ユゴーがこの本の表紙裏に書いた「現世紀の三つの問題」に尽きます。この「現世紀」は読む人の世紀のことであり、「同時代」のことです。すなわち、「貧乏のための男の落伍(らくご)、飢えのための女の堕落、暗黒のための子供の衰弱」の問題がいつまでも解決されないままで、永遠に「古くて新しい問題」として残されているからです。

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 作品の舞台は1815年、1823年、1832年のフランス。フランス革命以降の社会が大きく変化していく時代。過去のことであるけれど、現代にも同じ問題を抱えた土地はいくらでもあるように思う。