ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

書誌

『林光の音楽』を紐解く

『林光の音楽』小学館、2008作曲家林光(1931-2012)は管弦楽、合唱曲、歌曲、オペラ、映画音楽など多彩なジャンルで膨大な作品を作った。この『林光の音楽』は全作品のうち作曲家が選んだ主要なものを20枚のCDに収め、作曲家本人が折々に書いた解説を集積し…

『作曲家の個展'90 林光』プログラム

『作曲家の個展90 林光』プログラムサントリー音楽財団のコンサート『作曲家の個展'90 林光』のプログラム冊子です。ニッポニカ第43回演奏会では、ここで初演された『八月の正午に太陽は……』を演奏します。この曲は林光の3つめの交響曲で、後に曲名に「第3交…

藤倉大『どうしてこうなっちゃったか』を読む

藤倉大『どうしてこうなっちゃったか』作曲家藤倉大(1977-)が幻冬舎の雑誌『小説幻冬』に2019年5月から2021年7月にかけて連載した「どうしてこうなっちゃったか:早すぎる自伝」に加筆し、同社から単行本として出版したもの。以下、各章の主な内容。ニッ…

入野義朗没後20周年コンサート(演奏会プログラム)

入野義朗没後20周年コンサート入野義朗(1921-1980)の没後20周年を記念した、3回に渡るコンサートのプログラム。裏表紙には「Yosiro Vladimir IRINO 1921 Vladiostok - 1980 Tokyo」と刷られている。主催は「入野義朗没後20周年コンサート実行委員会」で、…

ニッポニカ第36回演奏会プログラム

ニッポニカ第36回プログラム 第36回演奏会のプログラム冊子の内容です。 日本バレエ・舞踊史における1950年 : オーケストラ・ニッポニカ第36回演奏会 オーケストラ・ニッポニカ, 2020.2.23 15p ; 30cm 注記: 演奏会プログラム ; 日時・会場: 2020年2月23日…

ペトルーシュカ日本初演プログラム

ペトルーシュカ日本初演プログラム ディアギレフのバレエ・リュスが1911年に初演した『ペトルーシュカ』は、1944年に上海バレエ・リュスで東洋初演されました。ペトルーシュカを踊ったのは小牧正英。彼は1946年に帰国後小牧バレエ団を立ち上げ、1950年に『ペ…

芳賀直子『バレエ・リュス その魅力の全て』

芳賀直子『バレエ・リュス その魅力のすべて』 1909年から1929年まで存在した「バレエ・リュス」について、全体像と個々の作品、関わった人々、解散後の歩み、など多面的なアプローチで紹介した著作。ディアギレフの誕生からバレエ・リュス解散までの詳細な…

『魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展』図録

「魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展」図録 2014年に国立新美術館で開催された、バレエ・リュスのコスチューム展の図録。1909年から1929年まで活動したバレエ・リュスでは、上演した演目のコスチュームを大量に所蔵していた。解散した後そのコスチューム…

大田黒元雄『露西亜舞踊』(1917年版)

ディアギレフが主宰したバレエ・リュスの概要を紹介した、大田黒元雄(1893-1979)の最初の著作。特定の劇場に所属しない舞踊団である「バレエ・リュス Ballets russes」は、当時の日本では直訳の「露西亜舞踊」と呼ばれていたと考えられる。大田黒は1912年…

大田黒元雄『露西亜舞踊』(1926年版)

ディアギレフが主宰したバレエ・リュスの概要を紹介した、大田黒元雄(1893-1979)の著作。書名の「露西亜舞踊」は普通名詞でなく、「バレエ・リュス」そのものを指している。バレエ・リュスは1909年から1929年まで、パリを中心に公演を重ねたバレエ団だが、…

井口淳子『亡命者たちの上海楽壇』

井上淳子『亡命者たちの上海楽壇』 上海に設置された外国人居留地である上海租界には、1920年代ごろからロシア革命を逃れた白系ロシア人やユダヤ人が大勢住みつき、欧米の最先端の芸術文化が紹介されていた。その実態は長らく謎に包まれていたが、この本の著…

藤野幸雄『春の祭典:ロシア・バレー団の人々』

藤野幸雄『春の祭典:ロシア・バレー団の人々』 1909年興行主ジァーギレフ(ディアギレフ)によって始められ、1929年の彼の死によって解散したロシア・バレー団(バレエ・リュス)の足跡を、関わった複数の人々の伝記によって浮かび上がらせた書籍。前史とし…

現代世界音楽家叢書

タンスマンが来日した1933年に、『現代世界音楽家叢書』が刊行されています。 第4巻がタンスマンで、全体は下記のとおりです。各巻は50ページほどの小冊子ですが、イタリア(レスピーギ、カッセラ、マリピエロ)、オーストリア(シェーンベルク)、ロシア(…

ニッポニカ第33回演奏会プログラム

第33回演奏会のプログラム冊子の内容です。 アカデミズムの系譜 : オーケストラ・ニッポニカ第33回演奏会 オーケストラ・ニッポニカ, 2018.7.1 15p ; 30cm 注記: 演奏会プログラム ; 日時・会場: 2018年7月1日(日)・紀尾井ホール(東京) ; 主催: 芥川也寸志…

林達也『新しい和声:理論と聴感覚の統合』

ニッポニカ第33回演奏会でとりあげる島岡譲『前奏曲とフーガ ト短調』は、今回オリジナル管弦楽のピアノリダクション版から林達也先生が新たな管弦楽版を作成してくださいました。林先生は2015年に和声の教科書を執筆されており、概要は次の通りです。 新し…

島岡譲『和声:理論と実習』

島岡譲が執筆責任を担当した『和声 理論と実習』は全3巻と別巻からなりますが、1964年〜1967年に初刷が出て以来、現在でも刷を重ねて音楽之友社から刊行されています。著者に名を連ねているのは、池内友次郎、長谷川良夫、石桁真礼生、松本民之助、島岡譲、…

野村光一『名曲に聴く』

■書誌事項 名曲に聴く.上・中・下 -- 改訂新版 / 野村光一 創元社,1950-1951 3冊 ; 19cm 目次: 上巻 バッハ以前/バッハとヘンデル/古典派時代 中巻 浪漫派時代 下巻 国民楽派/現代 附録:昭和20年以降発売洋楽新盤一覧表 改訂版への跋 曲名索引/演奏…

野村光一・中島健蔵・三善清達『日本洋楽外史』

■書誌事項 ■日本洋楽外史 : 日本楽壇長老による体験的洋楽の歴史 / 野村光一,中島健蔵,三善清達 ラジオ技術社,1978 336, 22p ; 20cm目次: 第1章 明治時代 第2章 明治から大正へ 第3章 大正時代 第4章 間奏曲(人物外伝) I ≪親方≫近衛秀麿 II 日本の…

ニッポニカ第32回演奏会プログラム

第32回演奏会のプログラム冊子の内容です。 コラージュ・秋山邦晴 : オーケストラ・ニッポニカ第32回演奏会 オーケストラ・ニッポニカ, 2017.12.17 23p ; 30cm 注記: 演奏会プログラム ; 日時・会場: 2017年12月17日(日)・紀尾井ホール(東京) ; 主催: 芥川…

コクトーのサティ論

ジャン・コクトー(Jean Cocteau, 1889-1963)の著した「エリック・サティ」論4本をまとめたもの。原文の初出は1910年代で、佐藤朔と坂口安吾は1930年前後に翻訳している。 エリック・サティ / ジャン・コクトー ; 坂口安吾, 佐藤朔訳 東京 : 深夜叢書社, 19…

「エリック・サティとその時代展」図録

2015年に開催されたサティ展の図録。バレエ『パラード』に関する資料もいろいろ展示されたそうです。 エリック・サティとその時代展 [東京] : アートインプレッション, c2015 171p : 挿図 ; 26cm + 録音ディスク1枚 (ディジタル, ステレオ) 並列書名: Erik S…

秋山邦晴『エリック・サティ覚え書』

中学生だった1942年頃からサティに親しんでいた秋山邦晴(1929-1996)が、長年にわたり書き綴ってきたサティに関する文章や蒐集資料をまとめたもの。「1」は雑誌掲載のサティ論5本の再録と、サティの生涯をたどって書き下ろした「エリック・サティ、人と作…

ベルク年報第9号「秋山邦晴特集」

書誌事項 ベルク年報. 第9号 / 日本アルバン・ベルク協会編 東京 : 日本アルバン・ベルク協会, 2002 133p ; 26cm 目次(特集のみ、太字は秋山著作) 秋山邦晴の活動 / 石田一志 …5 文献解題 / 石田一志 …11 未来派 / 秋山邦晴 …15 ハンス・リヒター―あるいは…

CD『実験工房の音楽』

1996年6月13日浜離宮朝日ホールでの演奏会「再現・1950年代の冒険:実験工房コンサート」のライブ録音CD。この演奏会は同年に開催された「1953年ライトアップ―新しい戦後美術像が見えてきた」展の関連行事。 Music from Experimental Workshop Tokyo : Fonte…

『実験工房と瀧口修造』展図録

実験工房の全容を本格的に紹介した展覧会の図録。展示は瀧口修造の活動を紹介するシリーズの第11回として、銀座の佐谷画廊により企画された。図録は実験工房のメンバーである山口勝弘(美術)と秋山邦晴(音楽評論)が監修し、論考を寄せている。巻頭には実…

『実験工房展』図録

2013年に神奈川県立近代美術館ほか4か所の美術館で順次開催された展覧会の図録。実験工房は1951年から57年にかけて、音楽、美術、文学の枠を越えて集った14人の若い芸術家たちが様々な活動を展開した集団。名付け親はシュールレアリストの詩人・美術評論家…

瀧口修造のミクロコスモス

『太陽』382号(平凡社、1993年4月)の特集は、「瀧口修造のミクロコスモス」と題して縦横に瀧口を紹介しています。秋山邦晴あての「リバティ・パスポート」も。秋山は寄稿の中で実験工房について触れています。 【特集・瀧口修造のミクロコスモス】…5 宇宙…

ニッポニカ第31回演奏会プログラム

第31回演奏会のプログラム冊子の内容です。 鈴木秀美が振る20世紀の三章 : オーケストラ・ニッポニカ第31回演奏会 オーケストラ・ニッポニカ, 2017.07.30 15p ; 30cm 注記: 演奏会プログラム ; 日時・会場: 2017年7月30日(日)・紀尾井ホール(東京) ; 主催:…

宮操子『陸軍省派遣極秘従軍舞踊団』

舞踊家の宮操子(みや・みさこ、1907-2009)は岩手県盛岡市出身。1931年に舞踊家の江口隆哉(えぐち・たかや、1900-1977)と結婚し、共に同年暮ドイツに留学。1年ほどのベルリン滞在を経てドレスデンのマリー・ヴィグマン舞踊学校でノイエタンツ(Neue Tanz …

ニッポニカ30回演奏会プログラム

第30回演奏会のプログラム冊子の内容です。 芥川也寸志の夢 : 九州・沖縄の作曲家たちによる交響作品展 : オーケストラ・ニッポニカ第30回演奏会 オーケストラ・ニッポニカ, 2017.02.19 15p ; 30cm 注記: 演奏会プログラム ; 日時・会場: 2017年2月19日(日…