ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『風立ちぬ』観てきました

宮崎駿監督の『風立ちぬ』、美しい映像、重たい時代背景、飛行機と共に飛翔する主人公、堀辰雄の世界との交錯、どれも心に響きましたが、独文科出身としてはさまざまな隠し味もよかったです。セリフの中に何度も出てくる『魔の山』はトーマス・マンの初期の…

歌舞伎座

先日の午後、銀座からの帰りに東銀座駅へ行くのに、新装なった歌舞伎座の中を通ってみました。地下をのぞいただけですが、なかなか味わいのある雰囲気でした。現在のは5代目の建物だそうです。 歌舞伎座の歴史 http://www.shochiku.co.jp/play/kabukiza/abou…

鉄道とクラシック

片山杜秀さんの「クラシックの迷宮」、夏は旅行ということか「鉄道」がテーマでした。『鉄道唱歌』に始まり、ワーグナーの『ワルキューレ』が出てきたかと思うと、大澤寿人『つばめとはとのすれちがい』なんて曲も。ここはぜひ伊福部昭『つばめを動かす人た…

たなばたさまとヒンデミット

片山杜秀さんの「クラシックの迷宮」、7月7日をはさんで「たなばたさま」がテーマに。作曲の下総皖一(しもふさ・かんいち、1898−1962)は東京音楽学校では信時潔に、ドイツに留学してはヒンデミットに師事。そこでヒンデミットの音楽劇『町を作ろう』を聴く…

ヴァイオリニスト諏訪根自子

6月29日の練習の帰りにカーステレオのスイッチをいれたら、ブラームスのバイオリン協奏曲が聴こえてきました。演奏は諏訪根自子(すわ・ねじこ、1920-2012)、片山杜秀さんの「クラシックの迷宮」という番組で、NHK Archives の録音資料を使ったものとのこと…

ゲーテとヴァレリー

ゲーテ研究の大家である恩師の講演を久しぶりに聴いた。題は『シュヴァイツァーのゲーテ論』。80歳近い恩師はしかし40年前と同じくよどみのない口調で90分を話された。大学を退官後はドイツの大学でゲーテを講じられたとのこと。「最近はドイツでゲーテを学…

堀辰雄『風立ちぬ』

映画の封切り前にと『風立ちぬ』の文庫本を買って一気に読んだ。美しい小説だった。堀辰雄(1904-1953)を読むのはおそらく初めて。東大仏文科かと思ったら国文科の出身で、芥川龍之介とも親交があり、その自殺にショックを受けたとのこと。卒論も「芥川龍之…

盤渉と神仙

鈴木俊哉さんのリコーダー講座について調べていて「盤渉(ばんしき)」という雅楽の言葉に遭遇。雅楽のことは全く知らなかったので音楽事典をひいたら、「十二律」を見よ、とあり、「十二律」をひきました。 じゅうにりつ 十二律 互いに約半音程、隔たった12…

リコーダー鈴木俊哉さんの講座

演奏会プログラムに挟み込まれたチラシの中に鈴木俊哉さんの講座案内がありました。 リコーダー現代奏法講座 31 テーマ:石井眞木作曲「東・緑・春」(1991) 演奏・実践曲:石井眞木(1936-2003)作曲「East Green Spring」(1991) 講師:鈴木俊哉 2013年8…

石井眞木『サーティーン・ドラムス』

先日の演奏会のアンコールは、菅原淳さんのソロで『サーティーン・ドラムス』(作品66)の抜粋が演奏されました。この曲の作曲経緯についてはプログラムに菅原さんが次の通り書かれています。 (前略) 私と石井眞木さんとの最初の出会いは、45年前、オーケ…

ニッポニカ第23回演奏会終了しました

昨日の「没後10年 石井眞木へのオマージュ」演奏会、おかげさまでおおいに盛り上がって終了しました。どの曲もそれぞれにインパクトが強く、まだ体の中を音楽が巡っています。ロビーでは作曲家の一柳慧さん、ピアニストの高橋アキさんなど眞木さんに縁のある…

石井眞木『ブラック・インテンション I』

『ブラック・インテンション I : 1人のリコーダー奏者のための』の楽譜があったので表紙の写真をとりました。演奏者は1人なのに、楽器は「ソプラノ・リコーダー」「バロック・ソプラノ・リコーダー(半音低い)」「テノール・リコーダー」「タム・タム(…

『Webアッコルド』にニッポニカの記事掲載

アッコルド出版の情報サイト『Webアッコルド』に、ニッポニカの記事が掲載されましたのでお知らせいたします。 インタヴュー「オーケストラ・ニッポニカ第23回演奏会 没後10年 石井眞木へのオマージュ」 http://www.a-cordes.com/#!20130711nipponica/cimm内…

石井眞木年譜(1936〜2003)

西暦 (和暦) 年齢出来事と作曲あるいは演奏された主な《作品》 1936 (昭11) 05月28日日本の近代舞踊の草分け石井漠(1886-1962)の三男として東京に生まれる。 6 〜 13 歳リトミック、ヴァイオリンを習う。石井漠舞踊団と共に北東アジア旅行。宮内庁で雅楽体…

場ミリ

14日の本番に向けて演奏会の準備を進めているなかで、「誰か場ミリをしてくれませんか」というメールが回ってきました。何十年もオーケストラで弾いていますが、「場ミリ」なんて初めて聞きました。なんでも「ステージ上の演奏者や機材の位置についてテープ…

移高について

演奏会のプログラム冊子の曲目解説原稿をチェックしていたら、「移高」という言葉がでてきました。「移行」の間違いじゃないの?と指摘したら、「いえ、それでいいんです」という答え。なんとなく音楽用語のような気もしたけれど、事前に調べなかったので音…