2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧
作曲者による解説。4つの部分からなる曲の物語。 1.冒頭は、「平家物語」の全体を象徴するような音楽ではじまり、龍笛独奏によるカデンツァ風な祇王の音楽が続き、後半は、この物語全体を暗示する音楽。 2.篠笛による「白拍子(しらびょうし)」[注:平…
石井眞木の交響詩『祇王』は『平家物語』に題材をとった作品です。平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王は、仏御前の出現により寵愛を失い、妹の祇女と母の3人で出家する、という物語です。仏御前も後に同じ寺に出家します。白拍子は平安時代末期に始まった歌舞…
ニッポニカ設立演奏会で演奏した『海道東征』の作曲者、信時潔(のぶとき・きよし、1887-1965)のコンサートが下記の通り開催されます。 生誕125周年 信時潔とその系譜 ●日時:2012年11月23日(金)開場:16時00分 開演:16時30分 ●会場:津田ホール(東京・…
今日は管楽器もはいって『祇王』の練習から。楽譜にフェルマータが書いてある小節がいくつもあり、その小節が「約9秒」とか「約6秒」とか指定がしてあります。管楽器はその間、自分の楽譜に書かれている音型を自由に何回も繰り返す、という部分がいくつかあ…
『祇王』のファーストバイオリンのパート譜に、これまでの演奏歴がメモしてありました。いくらか補記したものを記します。 1984.12 京響 初演 1990.1.26 都響 イワキ[岩城宏之] サントリー 1990.6.29 神奈フィル ヤマカズ[山田一雄] [県立]音楽堂 1991.4.27 …
清岡卓行の本を読んでいたら、20世紀において最も魅惑的な芸術空間として「二つの世界大戦のあいだのパリ」があげられていた。その間にパリを訪れた日本人と、ヨーロッパの芸術家たちとの交流の例がいろいろ書かれている。私の知らない名前も多いが、「岡鹿…
明治神宮文化館宝物展示室の『明治天皇六大巡幸展』に、岸田吟香(きしだ・ぎんこう、1833-1905)の描いた画があった。明治天皇の巡幸に同行してその情景をジャーナリストとして描いたもの。吟香の息子が洋画家の岸田劉生(きしだ・りゅうせい、1891-1929)…
石井眞木『祇王』の楽譜が届いたので、さっそく音出し。トレーナーの四野見先生が巨大なスコアにびっくりされていましたが、眞木先生の曲のスコアはどれも巨大でした。弦楽器だけの練習でも石井ワールドがたちまち広がります。ソロは横笛だけでなく、ソプラ…
飛鳥山公園で年に1度開かれる薪能に誘われ、幽玄な世界を堪能してきました。 第十回飛鳥山薪能 番組 仕舞 融(とおる) 山階彌右衛門 狂言 墨塗(すみぬり) 大名 野村万作 太郎冠者 野村萬斎 女 深田博治 能 石橋(しゃっきょう) 童子 白獅子 観世芳伸 赤…
サントリーホール小ホールでやっている展覧会へ行ってきました。 音楽のある展覧会「ウィーンに残る、日本とヨーロッパ450年の足跡」 −ウィーン楽友協会創立200周年記念− ウィーン楽友協会アルヒーフ資料展 http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/sponsor/20…
伊福部昭門下の小杉太一郎作曲『大いなる故郷石巻』が、来年6月ゆかりの地石巻で演奏されることが決まったとご案内いただきました。10月現在の概要は下記のとおりです。 東日本大震災復興祈念事業 公演内容 日時・会場:2013年6月23日(日) 於:石巻市総合…
上野公園の旧東京音楽学校奏楽堂へ立ち寄ったところ、作曲家本居長世(もとおり・ながよ、1885-1945)の展示をやっていました。6代前の祖先は本居宣長だそうですが、長世は東京音楽学校で山田耕筰と同期だったとのこと。器楽曲のほか数多くの童謡を残してい…
伊福部昭(1914-2006)のタプカーラをこれまでどれだけ演奏してきたか、記録を書き出してみました。 伊福部昭『シンフォニア・タプカーラ』(1954年作曲1979年改訂)演奏歴 年月日 演奏会名 指揮(会場) 1980/4/6 新交響楽団第87回演奏会:日本の交響作品展…
いよいよマニラ演奏会の練習が始まりました。今日は伊福部先生のタプカーラ交響曲を新しい楽譜で、弦楽器の分奏でした。トレーナーの甲田先生もニッポニカのメンバーもわくわく、期待感たっぷり。お茶会帰りの袴姿のバイオリン男子もいたりして、いそいそと…