ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

遠藤周作『名画・イエス巡礼』を読む

遠藤周作『名画・イエス巡礼』文藝春秋、1981ニッポニカ第38回で演奏する松村禎三『ゲッセマネの夜』。ゲッセマネはイエスがユダの裏切りにより捉えられた場所です。仏教やヒンドゥー教に親しんでいた松村が、キリスト教のこの題材で作曲するに至ったのはど…

松村禎三の著作を読む【2】

「作曲に臨む態度」 俳句との出会い。高浜虚子の次男である作曲家池内友次郎先生に師事し、結核の療養所に入るときに「俳句でもやったらどうか」と勧められた。療養所では療養俳句というのが盛んで、同好の士と俳句誌に投稿するようになった。俳人の秋元不死…

松村禎三の著作を読む【1】

ニッポニカ第38回演奏会でとりあげる作曲家、松村禎三(1929-2007)の語る世界をたどってみます。 「わが作曲語法」 1929年京都の商家に生まれたこと。仏教徒の家。10歳で父が亡くなり、クラシックのレコードを聴き、レコードコンサートでベートーベンの第5…