ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

2011-07-30の練習日記、あるいはクェゼリン島

山田和男作品の練習は『呪縛』から。もう何回かやっているので、イメージがよくわかってきました。1楽章のC「街の女どものうた」はフルートで始まるインド風(?)のメロディーが木管から弦楽器に引き継がれて行きます。曲想が変わってストラヴィンスキー『…

2011-07-30の予定

いよいよ『おほむたから』の練習です。 指導:柴山先生 場所:G-Plaza 時間:18:15〜21:15 呪縛 50m おほむたから 1h30m 木曾 30m

山田和男「交響的『木曾』」楽器編成

『木曾』の楽器編成です。「大管絃楽の為の」とあるとおり、3管編成で打楽器も多種類です。 1 ottavino 2 flauti 2 oboi 1 corno inglese 2 clarinetti in Si bemolle 1 clarinetto basso in Si bemolle 1 sassofono alto in Mi bemolle 2 fagotti 1 contraf…

山田一雄『一音百態』「うぶな少年の失恋」

東京音楽学校の分教場でピアノを勉強しつつ、同時に、梁田貞先生の成城(世田谷区)のお宅にも通って、声楽のレッスンを受けるようになった。 『城ヶ島の雨』や『どんぐりころころ』などの作曲者として知られる梁田先生は、東京音楽学校で教鞭をとられる高名…

山田一雄『一音百態』「難関は父の大反対」

その後音楽学校には「作曲科」が無い、ということを知り、「ピアノ科」を目指すことにして御茶ノ水にある東京音楽学校の分教場に通い、ピアノを本格的に習い始めました。しかし、「音楽をやりたいなどという息子は勘当もの」という時代でしたので、音楽の道…

山田一雄『一音百態』「音楽学校入学を決意」

家で弾いていたピアノを聴きつけて、上野の音楽学校を出たという小鷹さんが尋ねてきました。小鷹さんは小学校の音楽の先生で、30才ほど年の違うのにすっかり親しくなり、作曲した曲をいくつも見て母校の船橋栄一教授を紹介してくださいました。船橋教授は「…

山田和男『おほむたから』楽器編成

『おほむたから』の楽器編成はスコア(写真)にイタリア語で書かれていました。 2 flauti III flauto e ottavino 3 oboi 3 clarinetti 2 fagotti Contrafagotto 4 corni in Fa 4 trombe in Si♭ 2 tromboni Trombone basso Tuba bassa Timpani [ティンパニ] T…

2011-07-23の練習日記

『日本の歌』に続き『呪縛』(1940)を練習しました。柴山先生曰く「速度の表示がマーラーの書き方とそっくりなところがたくさんあります」。確かに『若者のうたへる歌』(1937)にも"nichit eilen"(急がないで)、"sehr ruhig"(とても静かに)、"etwas ge…

2011-07-23の予定

指導:柴山先生 場所:G-Plaza 時間:18:15〜21:15 日本の歌 40m 呪縛 1h20m 若者のうたへる歌 50m

山田和男『若者のうたへる歌』楽器編成

スコアの第1ページに書かれたドイツ語の楽器編成です。 Große Flöte 2 Kleine Flöte Oboe 2 Englischhorn Klarinette in B (und A) Klarinette in B (Saxophon in Es) Baßklarinette in B Fagott 2 Kontrafagott Horn in F 4 Trompete in B 3 Posaune 3 Baß…

『ヒロシマのオルフェ』CDが発売されました!

本日オクタヴィア・レコードから『ヒロシマのオルフェ』「と『月』のCDが発売されました。ニッポニカ第17回演奏会のライヴ録音です。 オクタヴィア・レコード>Shop>EXTON http://www.octavia.co.jp/shop/exton/002415.html 芥川也寸志作曲 ◆歌劇「ヒロシマ…

山田一雄『一音百態』「ひたすら作曲の道」

中等科2年のときに阿佐ヶ谷に引っ越してまもなく、父がピアノをかってくれました。熱中して弾いてると隣の教会付属幼稚園の園長先生がやってきて、クリスマス会で発表するイエス様の劇に作曲してほしい、と依頼されました。一生懸命作曲し、クリスマス会で…

山田一雄『一音百態』「小説の世界におびえる」

中高生のころむさぼるように読んだ小説の中に、トルストイの『クロイツェル・ソナタ』がありました。登場する男女の愛、情欲の物語は十分に刺激的で、ひるみつつ読むものの次第に怖くて怖くてたまらなくなりました。ちょうど日本青年館でロシア人指揮者シフェ…

2011-07-16の練習日記

『若者のうたへる歌』では、スコアとパート譜の違いをあれこれ検証しながら練習が進みました。ドビュッシー、ラヴェル、フランク、ワーグナーなどの片鱗がうかがえ、山田先生がいろいろと実験を積み重ねておられたのが次第にわかってきました。練習番号7番の…

山田英津子さんコンサート

よこはまマリンコンサートで山田英津子さんの歌を聴いて来ました。山田和男作曲『もう直き春になるだろう』『市場帰り』。みなとみらいホールの大きな空間を伸びやかなソプラノが満たし、リリカルな表現が作品に込められた心情を的確に聴衆に伝えていました…

2011-07-16の予定

指導:柴山先生 場所:G-Plaza(譜面台不要) 時間:18:15〜21:15 若者のうたへる歌 1h20m 木曾 1h30

山田一雄『一音百態』「震災と“暴動”の恐怖」

1923年9月1日11時58分、関東大震災。11歳の和男少年は、代々木の自宅にいました。 あの時わたしは、昼食の支度をする母の周りやカマドのそばをウロチョロして、台所で遊んでいた。と突然、メチャクチャで、自分がどこにいるのか、何が何だかわからない激しい…

山田一雄『一音百態』「土曜に家庭音楽会」

スポーツに熱中する一方、家ではオルガンの前で過ごす時間が多かった和男少年は、次第に楽譜もわかるようになり、初歩的な作曲も試みました。音楽の知識は何にもなく、いたずら書きをするように曲を書いていました。 そういえば、あれはだれのアイデアだった…

ニッポニカ第20回演奏会の詳細が決まりました

これまで準備してきた曲に加え、1944年の大作『おほむたから』を演奏することになりました。また開演時間は14:30分です。 芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ 第20回演奏会 山田一雄没後20周年記念・交響作品展 山田和男(1912-1991)作曲 大…

芥川也寸志

今日は芥川也寸志先生のお誕生日です。昨年のエントリーはこちら。 http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20100712/1278932609

堀田善衛『インドで考えたこと』と手塚治虫『ブッダ』

1週間ほど前から読んでいた堀田善衛(ほった・よしえ、1918-1998)の『インドで考えたこと』(岩波新書、1957)を読み終わった。作家の堀田善衛は1956年晩秋から翌年初にかけて、第1回アジア作家会議出席のためインドに滞在し、この本は会議の参加者との交流…

2011-07-09の練習日記:『呪縛』

交響組曲『呪縛』を初めて練習しました。もともとはバレエ音楽『呪縛(印度)』という曲で、全曲の中から4つの部分を抜粋し、順番を入れ替えて構成されています。「印度」というだけあって、第1楽章にはインド風の(気がする)旋律も垣間見えます。途中で柴…

2011-07-09の予定

指導 柴山先生 場所 G-Plaza 時間 18:15-21:15 もうじき春になるだろう 日本の歌 呪縛