ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

山田一雄「白髪とマーラー」

『一音百態』よりマーラーについて。 さて、罪つくりなマーラーさんは、ここ十年来「マーラー・ルネサンス」と呼ばれて、再び人気が高まってきている。彼の曲は、豊饒な響きの中に、純真と執拗、平凡と独創、悪魔的と天国的、幼心と巨人的なものなど、あらゆ…

山田一雄「指揮中に消えた!?」

有名な転落事件の顛末について、『一音百態』で山田先生はつぎのように書いてらっしゃいます。N響名古屋公演での出来事でした。 振っていた曲は、ベートーヴェンの『レオノーレ・三番』。曲の、どのあたりを演奏中に落ちたのかは、はっきり覚えていない。何…

山田一雄・新響マーラーシリーズのリンク

以前に作ったエントリーから各プログラムへのリンクが全部終わりました。 山田一雄・新響マーラーシリーズ http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20100512/1273665560 右下のリンクボタンからも飛びますので、どうぞご利用ください。写真は全曲の演奏に参加…

マーラー『交響曲第4番』山田一雄指揮(演奏会プログラム)

山田先生の指揮でマーラーと共にフランス音楽を取り上げました。新宿文化センターの舞台が狭いので危ないことがあってはいけないと手すり付の指揮台を何とか借りてきたのですが、本番間際になって先生に「あれはいらない」と言われてしまったのもなつかしい…

日本近代音楽館に行きました

明治学院大学に移った日本近代音楽館に昨日行ってきました。前日に予約の電話を入れ、地下鉄南北線白金台駅で降りて八芳園の脇を抜け、明治学院のキャンパスに入りました。美しく整備された構内にある礼拝堂ではちょうど結婚式が終わって新郎新婦が出てきた…

山田一雄追悼TV番組ヴィデオ鑑賞会

今日はK邸にて山田一雄追悼TV番組ヴィデオの鑑賞会をやりました。往年の先生との様々な交流を思い出して話がはずみました。先生の作品の中に溢れる色彩感についてもいろいろな感想が飛び交いました。写真は番組にも出てきた、大筆で書に挑む山田先生(『一音…

大賀典雄氏お別れの会

去る4月23日に81歳で亡くなられたソニー相談役大賀典雄氏のお別れ会が、昨6月23日に東京文化会館にて開催された。参列した家人が持ち帰った式次第とCDの内容は次の通り。CDには大賀氏がバリトンソロを歌ったフォーレのレクイエムと、マーラーの交響曲8番が入…

山田英津子さんの歌うコンサート

次回演奏会でソプラノを歌っていただく山田英津子さんが出演されるコンサートです。横浜で活躍するプロフェッショナルな音楽家の団体「横浜音楽文化協会」(創立会長:山田一雄)によって1992年から毎年開催されている「よこはまマリンコンサート」の第20回…

マーラー『交響曲第10番』山田一雄指揮(演奏会プログラム)

ビオラパートのソロで始まるマーラーの第10番。パート内に異常な緊張感が走った演奏会でした。山田先生に初めてフランス音楽を指揮していただき、先生の粋なラヴェルに感激したものです。 ◆書誌データ 新交響楽団第116回演奏会:新響マーラーシリーズ第9回 新…

マーラー『交響曲第9番』山田一雄指揮(演奏会プログラム)

マーラーの5番、6番、7番と演奏してきて4回目に取り上げたのが9番の交響曲。このころは寝ても覚めてもマーラーという日々でした。 ◆書誌データ 新交響楽団第98回演奏会 新交響楽団, 1983.1.23 [8]p ; 26cm 注記: 演奏会プログラム ; 日時・会場: 1983年1月23…

シューベルト『美しき水車屋の娘』

シューベルトの『水車屋の娘』の各曲タイトルは次の通りです。 美しい水車屋の娘 Die schoene Muellerin op.25, D.793 1. さすらい Das Wandern 2. どこへ Wohin? 3. とまれ Halt! 4. 小川への感謝 Danksagung an den Bach 5. 憩いの夕べに Am Feierabend 6.…

山田一雄指揮『大地の歌』(演奏会プログラム)

新響マーラーシリーズ第7回の演奏会プログラム。『大地の歌』の日本初演は1941年N響222回定期でローゼンシュトック指揮(独唱:木下保、四家文子)でした。2回目は山田先生で1947年のN響287回定期(独唱:木下保、四家文子)でした。写真は108回演奏会のチラ…

『さすらう若人の歌』と『美しき水車屋の娘』

マーラーの『さすらう若人の歌』について、ずいぶん昔に書いた文章のことを思い出しました。山田一雄先生の指揮でシューベルト『未完成』とマーラー『大地の歌』をやったときの演奏会プログラムに載せたものです。 未完成 ― シューベルトとマーラー この二人…

山田一雄指揮『さすらう若人の歌』(演奏会プログラム)

新響マーラーシリーズ最後の演奏会プログラム。マーラー『さすらう若人の歌』の日本初演は1927年N響17回定期で近衛秀麿指揮(独唱:内田栄一)でした。山田先生は1951年のN響325回定期(独唱:中山悌一)で振られています。 ◆書誌データ 新交響楽団第120回演…

山田和男の青春:『若者のうたへる歌』

山田一雄『一音百態』の「オーケストラのための曲を次々に発表」の章には、1937〜39年(昭和12〜14)に作曲した『日本の俗謡による前奏曲』『若者のうたえる歌』『交響的木曾』がいろいろな賞を受け演奏されたとありました。 それにしても、この次に受賞した…

『ヒロシマのオルフェ』CDが発売されます

ニッポニカ第17回演奏会ライヴ録音のCDがオクタヴィア・レコードから7月21日に発売されることになりました。演奏したのは昨2010年3月14日、準備のために全音に貸し譜の申し込みをしたのは、手元の手帳をみたら一昨年2009年3月23日でした。長い長い道のりに感…

合宿のヤマカズ

3.11以来銀座もずいぶん暗くなりましたが、ニッポニカの打ち合わせは練習がなくてもいつもどおり火曜にやっています。今日も10月の演奏会のあれこれ、その先の企画についてなどたくさん話し合いました。『若者のうたへる歌』は出だしがスコアとパート譜でく…

山田一雄と貝谷八百子

山田一雄『一音百態』本文には、帝国劇場で1946年に行われたバレエ『白鳥の湖・全四幕』日本初演を指揮した際のことが、次のように書かれていました。 バレエ音楽といえば、わたしはその指揮も作曲も戦前に手掛けている。なかでも、この東京バレエ団による『…

映画『遙かなるふるさと 旅順・大連』

羽田澄子監督のドキュメンタリー映画『遙かなるふるさと 旅順・大連』を岩波ホールで観てきました。1926年(芥川先生と同じ!)に大連に生まれ少女時代を旅順と大連で過ごした羽田監督が、昨2010年6月、62年ぶりに訪れたふるさとを撮ったものです。大半が旅…