ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

作品

チェレプニン『交響曲第1番』の楽器編成

Symphonie en Mi Op.42 / Alexandre Tcherepnine 2 grandes flûtes (petite fl) 2 hautbois 2 clarinettes en La 2 bassons 4 cors en Fa 2 trompettes en Ut 2 trombones trombone basse tuba timbales tam-tam castagnettes triangle tambour militaire av…

『星めぐりの歌』

片山杜秀さんの「クラシックの迷宮」、3月の初めの放送は「岩手県に捧ぐ」というタイトルで、宮澤賢治に因んだ曲の特集でした。冒頭と最後に賢治の創った『星めぐりの歌』の編曲が流れてきました。林光の曲も冨田勲の曲もすてきな作品で、2009年に芥川也寸志…

伊福部昭『タプカーラ交響曲』関係エントリー

これまでに掲載したタプカーラ関係のブログエントリーから主なものを掲載しておきます。 伊福部昭年譜(1914〜2006) http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20130103/1357185254 伊福部昭『シンフォニア・タプカーラ』と三浦淳史 http://d.hatena.ne.jp/nip…

チェレプニン・コレクションの演奏歴

チェレプニン・コレクションとして出版された曲のうち、管弦楽作品は全部で5曲です。これらは全てこれまでに演奏したことがあります。 作曲者『曲名』演奏年月日 指揮者 近衛直麿、近衛秀麿編曲『越天楽』1985/1/27 山岡重信 箕作秋吉『小交響曲ニ長調』1976…

チェレプニン『交響曲第1番』のCD

チェレプニンのCDが手に入ったので早速聴いてみました。"Tcherepnin : The symphonies and piano concertos"というタイトルの4枚組CDで、4曲の交響曲と6曲のピアノコンチェルト他がはいっています。演奏はシンガポール交響楽団、指揮はLan Shui、ピアノは小…

チェレプニン・コレクション一覧

横浜交響楽団の『市民のオルガン』の口絵に、 "Collection A. Tcherepnine"(チェレプニン・コレクション)の目録が載っていました。「チェレプニン・コレクション」とはA.チェレプニンが1930年代に日本と中国の作曲家の作品を、日本と中国そして欧米各国で出…

声明について(その2)石井眞木と声明

『石井眞木の音楽』に声明がでてきたことを思い出しました。それによると眞木さんは1966年1月に奈良・法隆寺夢殿で初めて声明を聴いたそうです。そして3月には東大寺で、さらには真言、天台密教の声明も体験されました。 この音楽の輪郭が次第に見えてきて分…

声明について(その1)

26日の演奏会では声明をやりますが、ほとんど知らないので調べてみました。まずは増上寺について。増上寺は浄土宗の七大本山のひとつだそうです。正式名称は三縁山広度院増上寺(さんえんざんこうどいんぞうじょうじ)、それで声明も「縁山流声明(えんざん…

橋本國彦-深尾須磨子『笛吹き女』

『笛吹き女』の歌詞は12章からなるので、パート譜に章の数字付きで歌い出しを書き込みました。曲はゆっくりしたところも軽快なテンポのところもいろいろあって、めくるめくような変化に富んだ作品です。第11章の後に複雑なオーケストレーションのクライマッ…

グレトリー「皆が眠っている時」

近衛秀麿編曲『17世紀フランス歌謡集』の4曲目は、グレトリーのオペラから小夜曲(セレナーデ)です。オペラのタイトルは『見せかけのうそ、または嫉妬深い恋人』。この曲だけギターがはいります。 ■グレトリー:「皆が眠っている時」〜オペラ『嫉妬する恋人…

マレ『私が小鳥だったなら』

近衛秀麿編曲『17世紀フランス歌謡集』の3曲目はマレの作品です。これはオペラでなく独立した歌曲で、原曲は6連の詩ですが、近衛編曲では第3連と第6連は省かれています。 ■マレ:『私が小鳥だったなら』 (詩:ベランジェ) Marin MARAIS: "Si j'etais petit…

ラモー「アリア」

近衛秀麿編曲『17世紀フランス歌謡集』の2曲目はラモーの作品で、青春の女神エベが歌うアリアです。 ■ラモー:オペラ『エベの祭り』プロローグよりアリア (台本:A.G.de モンドルジュ) Jean-Philippe RAMEAU: Air dans le prologue dès “Fêtes d'Hébé” (li…

リュリ「暗い森は陰を濃くして」

近衛秀麿編曲『17世紀フランス歌謡集』の最初はリュリの作品です。オペラ『アマディス』はプロローグと5幕からなる作品で、「暗い森は陰を濃くして」は2幕第4場で主人公の騎士アマディスが歌うアリアです。 リュリ:「暗い森は陰を濃くして」〜オペラ『アマ…

『笛吹き女』現代語訳

深尾須磨子の『笛吹き女』は副題に「候調十二章」とあり、格調高い言葉が連なっています。旧仮名旧漢字で今はあまり使わない言い回しもあるので、現代語訳を作ってみました。 深尾須磨子「笛吹き女」 現代語訳 1 笛を吹きます 笛を吹いて悔います 笛を吹い…

橋本國彦『笛吹き女』について

1929年の荻野綾子独唱会プログラムの最後に、『笛吹き女』について作曲者の橋本國彦が寄せた言葉が載っていました。橋本國彦25歳。 『笛吹き女』に就て 深尾須磨子氏の詩による「黴」並びに「斑猫」と姉妹曲にして、共に日本としては新らしき試みなる朗読調…

近衛秀麿編曲『フランス17世紀歌謡集』楽器編成

4曲の楽器編成は次の通りです。これに独唱ソプラノがはいります。 リュリ: 2フルート、弦楽5部 ラモー: 2フルート、オーボエ、2クラリネット、2ファゴット、2ホルン、弦楽5部 マレ: 2フルート、2オーボエ、弦楽5部 グレトリ―: 2フルート、コ…

近衛秀麿編曲『フランス17世紀歌謡集』

この曲集には次の4曲が含まれています。 近衛秀麿編曲『フランス17世紀歌謡集』 リュリ:「暗い森は陰を濃くして」〜オペラ『アマディス』よりアリア ラモー:オペラ『エベの祭り』プロローグよりアリア マレ:『私が小鳥だったなら』 グレトリー:「皆が眠…

2013-10-05の練習日記、あるいは近衛編曲『17世紀フランス歌謡集』

近衛作品の楽譜がきたので、早速練習しました。優美なフランス音楽を味わいました。管楽器は曲により編成がいろいろですが、マレのオーボエ2番のパート譜がみつからなくて、スコアを見て吹いてもらいました。終わった後でオーボエ1番の楽譜をみたら、なんと…

ショーソン『リラの季節』楽器編成

ショーソン『リラの季節』 楽器編成: フルート 2 オーボエ 2 クラリネット 2 ファゴット 2 ホルン 2 トランペット 2 トロンボーン 3 ティンパニ ハープ 弦5部 ソプラノ

橋本國彦『笛吹き女』楽器編成

橋本國彦『笛吹き女』作品6-3 (1928) 楽器編成 フルート 2(ピッコロ持替) オーボエ 2(コール・アングレ持替) クラリネット 2(バス・クラリネット持替) ファゴット 2 ホルン 4 トランペット 2 トロンボーン 3 テューバ ティンパニ シンバル付…

2013-09-14の練習日記、あるいは『笛吹き女』演奏歴

久しぶりで橋本國彦『笛吹き女』を練習しました。3回目なので様子がよくわかります。チェレスタやハープはまだはいりませんが、優美な橋本の音楽に改めて聴きほれました。パート譜には前回演奏時のさまざまな書き込みがあり、歌の歌詞もだんだん思い出しまし…

ショーソン『愛と海の詩』演奏歴1927-1981

ショーソン『リラの季節』は、『愛と海の詩』の後半に登場する曲です。そこで『愛と海の詩』の演奏歴も調べてみました。(日本初演は1929年の荻野綾子独唱会です。伴奏はN響(新響)ですが定期公演ではないので、この資料には載っていません。) Chausson, E…

ショーソン『詩曲』演奏歴1927-1981

『日本の交響楽団定期演奏会記録 1927-1981』に掲載されている演奏歴は次の通り。 Chausson, Ernest, 1885-1899 Poeme, Op. 25 《16'》 詩曲 作品25 1932 N響 #109 (5/8) 近衛秀麿 ロバート・ポラック(vln.) 1963 日フ #57 (1/30) 渡邉暁雄 江藤俊哉 1964 …

藤田嗣治展

渋谷の東急Bunkamuraザ・ミュージアムで藤田嗣治展をやっているというので観に行きました。先日読んだ本に出てきた作品がたくさん展示されていて興味深かったです。同時代に交流のあったモジリアニやルソーなどの作品も展示され、荻野綾子が降り立ったエコー…

ショーソン『交響曲』楽器編成

ショーソン『交響曲 変ロ長調 作品20』 楽器編成: フルート3 オーボエ2 コールアングレ クラリネット2 バス・クラリネット バスーン3 ホルン4 トランペット4 トロンボーン3 テューバ ティンパニ3 ハープ2 弦5部

ピカソ『ゲルニカ』

藤田嗣治の本には、彼のアトリエを訪れた1人にピカソの名前がでてきた。思わず書架の『ゲルニカ』を読む。「ゲルニカ」は1937年にスペインの内戦で無差別大量爆撃が行われた小都市。パリにいたピカソはそれを告発する大きな作品を一気に書き上げ、同年のパリ…

ショーソン『リラの季節』演奏歴1927-1981

『日本の交響楽団定期演奏会記録 1927-1981』に掲載されている演奏歴は次の通り。(日本初演は1929年の荻野綾子独唱会です。) Chausson, Ernest, 1885-1899 Le Temps des Lilas 《3'30》 リラの花咲くころ 1935 N響 #159 (10/23) 山田耕筰 太田綾子 1954 …

ショーソン『交響曲 変ロ長調』演奏歴1927-1981

ショーソンは近年はそれなりに演奏されているようですが、プロのオーケストラの定期演奏会での記録を調べると、『日本の交響楽団定期演奏会記録 1927-1981』に掲載されている演奏歴は次の通りでした。 Chausson, Ernest, 1885-1899 Symphony in B flat major…

オネゲル『火刑台上のジャンヌ・ダルク』

片山杜秀さんの「クラシックの迷宮」、昨日は2時間のスペシャルでオネゲル作品が放送されました。1959年に主役のジャンヌ・ダルクを演じた草笛光子さんがゲストとして登場、この作品に出演することになった特急つばめ号でのエピソードなどお話くださいました…

鉄道とクラシック

片山杜秀さんの「クラシックの迷宮」、夏は旅行ということか「鉄道」がテーマでした。『鉄道唱歌』に始まり、ワーグナーの『ワルキューレ』が出てきたかと思うと、大澤寿人『つばめとはとのすれちがい』なんて曲も。ここはぜひ伊福部昭『つばめを動かす人た…