ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

藤田嗣治展

 渋谷の東急Bunkamuraザ・ミュージアム藤田嗣治展をやっているというので観に行きました。先日読んだ本に出てきた作品がたくさん展示されていて興味深かったです。同時代に交流のあったモジリアニやルソーなどの作品も展示され、荻野綾子が降り立ったエコール・ド・パリの空気が伝わってきました。

レオナール・フジタ― ポーラ美術館コレクションを中心に〔ザ・ミュージアム展覧会情報〕http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/13_fujita.html


 パリの風景を描いた画の中に細い線が何本か横切っているのがあり、よく見たら電線でした。19世紀から20世紀にかけて電線が設置されだしたころは、文明の象徴として様々な芸術作品に登場していました。中原中也の詩にもありました。諸井三郎の歌曲です。

春と赤ン坊  詩:中原中也

菜の花畑に眠っているのは……
菜の花畑で吹かれているのは……
赤ン坊ではないでしょうか?


いいえ、空で鳴るのは、電線です電線です
ひねもす、空で鳴るのは、あれは電線です
(後略)

昭和九年の交響曲シリーズ<その1>(演奏会プログラム) http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20100818/

画家・藤田嗣治と芸術家たち、そして荻野綾子 http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20130829/