ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

リュリ「暗い森は陰を濃くして」

 近衛秀麿編曲『17世紀フランス歌謡集』の最初はリュリの作品です。オペラ『アマディス』はプロローグと5幕からなる作品で、「暗い森は陰を濃くして」は2幕第4場で主人公の騎士アマディスが歌うアリアです。

リュリ:「暗い森は陰を濃くして」〜オペラ『アマディス』よりアリア (台本:P.キノ−)
Jean-Baptiste LULLY: ‘Bois épais redouble ton ombre’, Air de opera “Amadis” (libretto de Philippe Quinault) (1683)
(大意)
暗い森の陰は濃いけれども
私の不幸な愛を隠すことはできない
恐怖が私を襲い絶望的になる
私はもう耐えることはできない

リュリ Jean-Baptiste Lully 1632-1687
フィレンツェ出身。1646年、オルレアン家のアンヌ=マリー(モンパンシエ公女)のイタリア語会話の相手としてフランスに連れてこられた。のち彼女の従弟にあたるルイ14世の宮廷に下僕として仕え、舞踊と音楽の才能を認められて宮廷バレエの一員になり、宮廷合奏団の指導者となる。イタリアから入ってきた歌劇にフランスの宮廷バレエの要素を加え、フランス・バロック歌劇の基礎を確立した。


出典:クラシック音楽作品名辞典 改訂版(三省堂、1996)