近衛秀麿編曲『17世紀フランス歌謡集』の2曲目はラモーの作品で、青春の女神エベが歌うアリアです。
■ラモー:オペラ『エベの祭り』プロローグよりアリア (台本:A.G.de モンドルジュ)
Jean-Philippe RAMEAU: Air dans le prologue dès “Fêtes d'Hébé” (libretto de Gauthier de Mont-d’Orge) (1739)
(大意)
若者よ、早くいらっしゃい
愛は私たちのもの
ああ、この世は私たちのもの悲しみも嫉妬も逃げてお行き
神はお前たちには興味がないのだ
ラモー Jean-Philippe Rameau 1683-1764
後期バロック時代のフランス最大の作曲家。前半生は、アヴィニョン、リヨン、クレルモン=フェラン、パリで教会オルガにストを務めた。この間に「クラヴサン曲集」を発表、また『和声論』や『音楽理論の新しい体系』等の著述で、18世紀のホモフォニックな音楽の基礎となる理論を展開。1723年より劇のための音楽を手がけ、後半生は歌劇の作曲家として名声を博した。'52年の<ブフォン論争>に際しては、イタリア派を擁護する啓蒙主義者に対立してフランス派の先頭に立ち、リュリ以来のフランス歌劇の伝統を守った。