ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

エトセトラ

旧制高校

金沢の町を歩いていたら、石川四高記念文化交流館というのがありました。中をのぞいてきましたが、そういえば秋田県出身の深井史郎は鹿児島の第七高等学校出身だというのを思い出しました。展示の中に一高から八高までの一覧がありましたので、所在地を覚え…

下村脩さんの8月9日

下村脩さんは父上が内地に転勤になったので、満州から引き上げて諫早の中学へ転校し、軍需工場にかりだされていました。 1945年8月9日、早朝から蒸し暑い日だった。私はいつものように、長ズボンに白いシャツという服装で、諫早の工場に出勤した。午前11時少…

下村脩さんと満州

今月の日本経済新聞連載「私の履歴書」は、ノーベル化学賞を受賞された下村脩さんです。昨日7月2日の記事中に、満州でのことがほんのすこし出てきましたので引用します。1930年代の現地の暮らしぶりがかすかに伝わってきます。伊福部昭や深井史郎が見た満州…

正則英語学校とアテネ・フランセ

大木惇夫が通っていた正則英語学校は、英語学者の斎藤秀三郎が1896年(明治29)神田に創立した学校でした。現在の正則学園高等学校の前身です。そして斎藤秀三郎の息子が、音楽家の斎藤秀雄(1902-1974)です。以前に読んだ中丸美絵『嬉遊曲、鳴りやまず : 斎藤…

ホルンのケース

トランペットはずいぶん個性的なケースでしたが、ホルンだって負けてはいません。リュックの背中に楽器のマーク付、マスコットも付いています。このほかの方も、色とりどりのケースで、紫色のおしゃれなケースもありました。

渡邉曉雄音楽基金音楽賞・特別賞受賞者一覧

回次(年度) 音楽賞 特別賞 1(1993) 大野和士 延命千之助 2(1994) 広上淳一 村川千秋 3(1995) 該当者なし 小川昂、鈴木清三、田中諄 4(1996) 高関 健 該当者なし 5(1997) 該当者なし 佐治敬三 6(1998) 金 洪才 石丸 寛 7(1999) 沼尻竜典 松原千代繁 8(2000) …

もしドラ

また話題の本を読んでしまいました。『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』です。あんまり面白くて通勤電車1往復半で読み終わりました。ダイヤモンド社のサイトに専用のページがあるのにもびっくりでした。 『もしオ…

トランペットのケース

写真は練習帰りに写させてもらった、トランペットのケースです。これをみていたら『クローディアの秘密』を思い出しました。これは退屈な日常にあきあきした中学生のクローディアが、弟を連れて家出する物語です。家出に必要な着替えなどをクローディアはバ…

日比谷公園と本多静六

日比谷公会堂のアーカイブカフェをのぞいたあとは、日比谷公園の中を散歩しました。きれいに整備された園内にはちょうど薔薇が咲き誇り、小雨模様でしたが多くの人が散策していました。またオクトーバーフェストという行事の最中で、ドイツビールとヴルスト…

日比谷公会堂「アーカイブカフェ」に行ってきました

先日「アーカイブカフェ」に行ってきました。レトロなカフェの壁にいろいろな演奏会のポスターやチラシが展示されていました。演奏会だけでなく、映画会や講演会、中にはボクシングの試合のチラシもありました。80周年記念グッズも販売していたので、1セッ…

朝日俳壇

毎週月曜は駅で朝日新聞を買い、朝日俳壇を読むのがここ一年ほど続いています。今日は私の追いかけている俳人の一人の長谷川櫂さんが、十句中に戦争の句を四句とっておられました。「夏が深まるにつれ、戦争の句が増えてくる。」と選者の弁。(俳句では新暦…

トロンボーンのケース

前回第17回の演奏会では、金管楽器はそれぞれにたくさんのミュートを使っていたので、みなさん楽器ケースとは別に旅行用のキャリーケースなど持参していました。「今夜はどちらへお泊り?」などとからかわれていたものです。今回の演奏会ではミュートはあま…

日比谷公会堂「アーカイブカフェ」

ニッポニカ第18回演奏会を開催する日比谷公会堂では、現在「アーカイブカフェ」をオープンしています。「アーカイブカフェ」とは、日比谷公会堂開設80周年記念事業の一環で、ウェブサイトに下記のように説明がありました。 日比谷公会堂で80年の間に行われた…

『オデュッセイア』番外編

昨日、映画『2001年宇宙の旅』のDVDを見ました。2001年からもう10年近く経ってしまいましたが、一度見たいと思っていたのがようやく実現。1968年にこれだけの映画が作られていたことに驚きましたが、何よりびっくりしたのは、英語の原題が "2001: A Space Od…

新緑の等々力渓谷

今日は久しぶりに等々力渓谷まで散歩してきました。

『オデュッセイア』その3

4/13の続きです。写真は満開のトネリコです(右の常緑樹は月桂樹)。トネリコはトロイア戦争のあった3千年前から同じ花を咲かせていたのでしょうか。そんなことを考えるのも、『イリアス』『オデュッセイア』という物語が3千年の時空を越えて現代に伝わっ…

八重桜

午前中は新宿御苑に桜を見に行きました。七分咲きの八重桜に雪が積もるというめったにおめにかかれない景色でしたが、見事な枝振りの桜が苑内にいくつも花開き、眼を楽しませてくれました。

水曜の銀座

今日(もう日付が変わってしまいましたが)もまた教文館に寄り、絵本を1冊買いました。売り場の書架の間に椅子があるので、そこへすわってじっくり選ぶ事が出来ます。ロングセラーの絵本はいつでも買えるし、新作のおすすめ本もメールマガジンで知る事が出来…

『オデュッセイア』その2

4/10の続きです。オデュッセイアの妻ぺネロープがだしたクイズは、二人の寝室のベッドの仕様についてでした。それなら夫しか知らないですよね。それはともかく、寝室のドアは“トネリコ”でできていると読んだ記憶があります。また“トネリコ”の槍もでてきます…

『朗読者』から『オデュッセイア』へ

10年ほど前、ベルンハルト・シュリンクの『朗読者』(新潮社、2000)を読もうと思ったのは、ドイツの現代小説だったからです。ゲーテやトーマス・マンは学生時代にたくさん読んだのですが、現代のものはほとんど読んでいませんでした。読み始めるとこれが「読…

『日本辺境論』

ベストセラーになっている内田樹著『日本辺境論』(新潮新書、2009)を読みました。ベストセラーを読む習慣はないのですが、隣のおじさんビオラに勧められて読んでみたら、あまりの面白さにびっくり。オーケストラのこともチラッとでてきますし、昔読んだ『…

JASRAC届出

演奏会が終了すると、JASRAC(日本音楽著作権協会)に演奏明細書を提出します。ニッポニカが演奏するのは著作権が切れていない作品が多いので、ほとんどの演奏会後に書類を送る作業をしています。昨日も明細書に17回本番の曲目・作曲者・作詞者などと演奏時…

楽譜返却

『ヒロシマのオルフェ』のスコアとヴォーカルスコアの整理がやっとついたので、本日全音に返送しました。大きなダンボール2箱になりました。オーケストラのパート譜は別途返送の手配をしました。ノートを見たら最初に受け取ったのが昨年の4月2日のことでし…

日本近代音楽館略年表

日本近代音楽館の館報「終刊号(通号41号)」から、年表の概要を抜粋してみました。 年表・日本近代音楽館(抜粋) 1962年 財団法人遠山音楽財団設立。 1966年 遠山音楽財団附属図書室開室。 1967年 「山田耕筰文庫」設置。 1972年 「橋本國彦資料」設置。 1…

『日本近代音楽館館報』

日本近代音楽館より、館報終刊号が送られてきました。ニッポニカは2002年の創立以来ひとかたならぬお世話になってきただけに、感慨無量です。ニッポニカも協力した「日本の管弦楽作品演奏用楽譜所在調査」の完成報告も載っていました。また付録として『館報…

字幕その後

字幕をお願いしたG・マークから、使用したスコアが返却されてきました。『月』のほうは各曲のタイトルだけ字幕に出したので、13箇所だけでした。一方『ヒロシマのオルフェ』は全ての台詞を字幕に出したので、全部で272箇所になりました。更に台詞と台詞の間…

楽譜の整理

今日は『ヒロシマのオルフェ』のヴォーカルスコアを整理しました。この譜面は全音楽譜出版社からの貸し譜で、演奏会終了後2週間以内に返却することになっています。指揮者用のフルスコアは1冊ですが、ソリストと合唱が使ったヴォーカルスコア(オーケストラ…

ムチ・つづき

『月』の中にもムチがでてきました。第2曲の終わる直前、バチッとひとたたき響きます。お聴きのがしのないよう……

ムチ!

『ヒロシマのオルフェ』には「ムチ」が使われています。「ムチ」といっても実際には写真のとおり、2枚の板を鳴らすものです。『打楽器事典』の記載は次のとおりです。 ムチ むちの音を模倣するための楽器。馬車に使う皮製の長いむちを空中で振れば、それ自体…

カバサという楽器

『月』にはカバサという打楽器のなかまが登場します。第3曲「月見」でフルートのソロが一段落した所で「シャーン」という音が響くのがそれで、写真が今回使うものです。『打楽器事典』には次のように書かれています。 カバサ 瓢箪と植物のじゅず玉でつくっ…