ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

正則英語学校とアテネ・フランセ

 大木惇夫が通っていた正則英語学校は、英語学者の斎藤秀三郎が1896年(明治29)神田に創立した学校でした。現在の正則学園高等学校の前身です。そして斎藤秀三郎の息子が、音楽家斎藤秀雄(1902-1974)です。以前に読んだ中丸美絵『嬉遊曲、鳴りやまず : 斎藤秀雄の生涯』(新潮社、1996)に出てきたのを思い出しました。斎藤秀雄東京音楽学校満州演奏旅行に参加し、1942年に満州を訪れたことは、『王道楽土の交響楽』第6章に載っていました。
 一方フランス語を学んだアテネ・フランセは、1913年(大正2)創立の語学学校で、こちらに学んだ音楽家の一人に伊藤昇(1903-1993)がいます。伊藤昇の楽譜にも、フランス語がたくさん書かれています。また彼の楽譜も日本近代音楽館に収められています。伊藤昇の衝撃的な音楽と出会えたのは、ニッポニカをやっていたからこそでした。これについては別途書きたいと思っています。