ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

字幕その後

字幕をお願いしたG・マークから、使用したスコアが返却されてきました。『月』のほうは各曲のタイトルだけ字幕に出したので、13箇所だけでした。一方『ヒロシマのオルフェ』は全ての台詞を字幕に出したので、全部で272箇所になりました。更に台詞と台詞の間が空いている箇所は、最初の台詞が終わったところに“字幕を消す”指示をいれた箇所もたくさんあり、1冊のスコアを仕上げるのに2時間以上かかってしまいました。
ステージリハーサルでは私はもちろん舞台で弾いていたので、客席から字幕がどうみえるのか確認できず、すっかりお任せでした。終演後何人もの方から、字幕があって内容がよくわかった、という声をいただき、やってよかったとつくづく感じました。当初は日本語のオペラだし、芥川先生の音楽を集中して聴いていただきたいから、字幕は不要では、と思っていたのでした。
戻ってきたスコアを開いてみたところ、私の入れた指示のほかに、字幕を出すタイミングを示すいろいろな書き込みがありました。拍子がめまぐるしく変わる箇所や、小節の途中からでる箇所など、ぴったり字幕を出すプロの仕事を垣間見た気がします。