ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

『オデュッセイア』その2

4/10の続きです。オデュッセイアの妻ぺネロープがだしたクイズは、二人の寝室のベッドの仕様についてでした。それなら夫しか知らないですよね。それはともかく、寝室のドアは“トネリコ”でできていると読んだ記憶があります。また“トネリコ”の槍もでてきますが、トネリコは硬くて弾力のある樹なので、野球のバットの材料にも使われています。そして“トネリコ”といえば、ワーグナーの『ニーベルングの指環』に欠かせない樹木です。私は1996年に『指環』の『ワルキューレ』第1幕を演奏して以来、“トネリコ”にすっかり惹かれて、翌年裏庭に一本苗木を植えてしまいました。
この樹はかなりな大木に育つらしいのですが、裏庭のトネリコは高くはなったものの幹の太さはまだまだです。根っこから細い幹が何本も枝分かれして空へ向って育ち続けています。小さな葉っぱがたくさんついて夏は涼しげな木陰を作ってくれます。落葉樹なので冬は丸裸になりますが、春になり桜が散った頃に、小さくてまっ白な不思議な花を咲かせます。写真は今年のトネリコの花です。(この項続く)