毎週月曜は駅で朝日新聞を買い、朝日俳壇を読むのがここ一年ほど続いています。今日は私の追いかけている俳人の一人の長谷川櫂さんが、十句中に戦争の句を四句とっておられました。「夏が深まるにつれ、戦争の句が増えてくる。」と選者の弁。(俳句では新暦五〜七月が夏です。)
長谷川櫂選
菖蒲湯に被爆の五尺沈めけり 松重幹雄
花屑や征きてビルマの草の陰 伊藤信昭
麦秋や満州といふ国ありき 前田成規
点滴や被爆の夏が甦る 鈴木淑枝
出典:朝日新聞2010年5月31日13面「朝日俳壇」
三句目の麦秋は、「むぎあき」または「ばくしう」と読みます。夏の季語で「麦が黄金色に熟して取り入れどきになる初夏のころをいう」そうです。(『俳句歳時記 第四版 夏』角川学芸出版、2007)
八月の一歩一歩と近づきぬ ブログ子