タンスマンが来日した1933年に、『現代世界音楽家叢書』が刊行されています。
第4巻がタンスマンで、全体は下記のとおりです。各巻は50ページほどの小冊子ですが、イタリア(レスピーギ、カッセラ、マリピエロ)、オーストリア(シェーンベルク)、ロシア(ストラヴィンスキー)、ポーランド(タンスマン)、フランス(ドビュッシー)、ドイツ(R.シュトラウス)、ブラジル(ヴィラ・ロボス)、アメリカ(ホワイトマン)という取り上げ方は、この1933年という時代を考えると驚きです。すべてNDLデジタルコレクションに入っています。
現代世界音楽家叢書
東京 : 普及書房, 1933.06
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1171812
執筆者の顔ぶれは次の通りで、評論家の三潴末松が全体をとりまとめています。
- 天野 秀延(あまの・ひでのぶ, 1905-1982)作曲家、音楽学者
- 小泉 洽(こいずみ・ひろし, 1894-1971)評論家
- 深井 史郎(ふかい・しろう, 1907-1959)作曲家
- 倉重 瞬輔(くらしげ・しゅんすけ, 1905-2000)作曲家、フランス文化を識る会代表
- 三潴 末松(みつま・すえまつ)評論家
- 藤木 義輔(ふじき・よしすけ, 1894-)評論家、『音楽新潮』編集部員
- 山根 銀二(やまね・ぎんじ, 1906-1982)評論家
- 伊藤 昇(いとう・のぼる, 1903-1993)作曲家
- 大井 蛇津郎(おおい・たつろう, 1904-1957, 本名:野川香文)ジャズ評論
■参考文献