諸井三郎（1903-1977）の没後1年目に開催された記念演奏会のCDを聴きました。16ページにわたる解説を書かれた片山杜秀さんは、当時中学２年生でこの演奏会を聴かれたとのこと。このCDはスケールの大きな諸井ワールドがたっぷり味わえます。途中で足音やうなり声が聴こえてきたのは、指揮の山田一雄先生です。片山さんによると1978年の演奏会は聴衆はまばらだったそうで、この録音も長い間お蔵入りになっていました。昨年それが多くの関係者の力でCD化されたものです。『交響曲第3番』が次に演奏されたのは1996年の本名徹次指揮・新交響楽団で、それは私も弾いています。新交響楽団やオーケストラ･ニッポニカで積み重ねてきた日本人作品の演奏の足跡が形になってきたような気がして嬉しいです。
◆書誌データ
諸井三郎記念演奏会 = Saburo Moroi memorial concert 1978
King International , 2009
録音ディスク1枚(77分28秒) : CD (King International ; KDC-24) + 1 pamphlet ([24]p ; 12 cm)
注記: ライヴ収録 1978年4月6日 東京・東京文化会館大ホール ; 曲目: 諸井三郎作曲 交響的断章(1928) ; ピアノ協奏曲第2番作品31(1977)[遺作, 神良聡夫補完] ; 交響曲第3番作品25(1944) ; 出演: 山田一雄(指揮), 園田高弘(Pf), 東京都交響楽団(管弦楽)
付属資料内容: 「諸井三郎記念演奏会」のこと, 曲目のこと / 片山杜秀 ; ライヴ録音にたずさわって / 浅野芳廣 ; [プロフィル]山田一雄, 園田高弘, 東京都交響楽団(英文併記)
