ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

盤渉と神仙

 鈴木俊哉さんのリコーダー講座について調べていて「盤渉(ばんしき)」という雅楽の言葉に遭遇。雅楽のことは全く知らなかったので音楽事典をひいたら、「十二律」を見よ、とあり、「十二律」をひきました。

じゅうにりつ 十二律 互いに約半音程、隔たった12個の音をもって8度音程を満たす音律。日本および中国においては基音より順に順八逆六の法を11回重ねてこれを作る。・・・

 うーん、だんだん深みにはまっていく気がしますが、石井眞木さんはこのような知識の上に作曲されていたのがじわじわとわかってきました。それから、日本の十二律の中で「盤渉」の次にでてくるのが「神仙(しんせん)」と書いてあり、一昨年遭遇した唯是震一さんの自伝のタイトルに使われていたのを突如思い出しました。じぇじぇっ「神仙」という言葉が音律の名前だったとは!!! 確かによく見れば後ろに「調」とついていますね。しかし十二律の知識が無ければなんのことだかわかりませんでした。
唯是震一『神仙調舞曲:続 私の半生記』 http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20110215/
唯是震一『私の半生記』『続・私の半生記』一覧 http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20110404/

日本の十二律
壱越 (いちこつ)
断金 (たんぎん)
平調 (ひょうじょう )
勝絶 (しょうぜつ )
下無 (しもむ)
双調 (そうじょう)
鳧鐘 (ふしょう)
黄鐘 (おうしき)
鸞鏡 (らんけい)
盤渉 (ばんしき)
神仙 (しんせん)
上無 (かみむ )

出典:新音楽事典. 楽語(音楽之友社、1977)