ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

『ナディア・ブーランジェとの対話』

 何年か前に図書館で借りて読み、どうしても入手したくて探していた本を古書店サイトでやっとみつけ、広島の本屋から今日やっと届きました。ブルノー・モンサンジャン著、佐藤祐子訳『ナディア・ブーランジェとの対話』音楽之友社、1992)です。本の帯には次のように書かれています。

音楽の20世紀を照らした自由の女神
エリオット・カーターアーロン・コープランドを育て、リパッティストラヴィンスキーを友としたブーランジェの言葉は、そのまま近代の音楽史である。挑発的なインタビューが、一生を音楽に捧げた女性の真摯な姿を浮き彫りにする。

 彼女は大澤寿人の師でもありましたが、パリのアメリカ音楽院の教授を長く務め、1940年からアメリカに滞在して多くの作曲家を育てています。ドーソンとの接点がどこかにないか、調べてみたいと思っています。

メモ

  • 彼(ストラヴィンスキー)にはコクトーの言葉が当てはまります。「独創的な芸術家を模倣することは出来ない。けれども、独創的になるためには模倣するしかないのである。」(p174)
  • このように、先入観をもたない寛容さによって、彼女は必ずしも自分自身の規範と一致したものとは限らなかった十二音音楽を認め、また、ベルクやストラヴィンスキーの傑作に感服もしたのだ。言い換えれば、彼女にとって作品のスタイルというものは問題ではなかった。(p248-249)

更新履歴

  • 2023.4.6:メモを追加