ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

旧奏楽堂で本居長世展を観る

 上野公園の旧東京音楽学校奏楽堂へ立ち寄ったところ、作曲家本居長世(もとおり・ながよ、1885-1945)の展示をやっていました。6代前の祖先は本居宣長だそうですが、長世は東京音楽学校山田耕筰と同期だったとのこと。器楽曲のほか数多くの童謡を残していて、その自筆譜などが展示されていました。作品には「七つの子」「赤い靴」「青い目の人形」「十五夜お月さん」などなつかしい曲がいっぱいあります(『日本の作曲家』(日外アソシエーツ、2008)参照)。多くの詩人との交流もあったようで、展示の中に山田耕筰とともにソプラノの荻野綾子、詩人の深尾須磨子、北原白秋三木露風がいっしょに移った写真がありました。
 旧奏楽堂のコンサートガイドのパンフレットには、同館が来年4月から老巧度・耐震強度等の調査を実施するため休館になる、というお知らせが書かれていました。芸大の中から移築されたのが1987年ですから、もう25年も前になります。1988年に芥川先生の指揮で行ったコンサートが昨日の事のように思い出されます。
東京音楽学校奏楽堂 http://www.taitocity.net/taito/sougakudou/index.html