古関裕而について参考にしたのは、去年出た次の本です。著者は1977年生まれ、日本近代史を専攻する研究者で、NHK「エール」の風俗考証を担当していました。読みやすくわかりやすいです。
古関裕而の評伝は他にも何冊か出ていますが、今年に入ってからもなんと5冊もありました。(5月時点)
- 長尾剛『古関裕而 応援歌の神様:激動の昭和を音楽で勇気づけた男』 PHP文庫 2020年2月
- 青山誠『古関裕而:日本人を励まし続けた応援歌作曲の神様』 中経の文庫 2020年2月
- 辻田真佐憲『古関裕而の昭和史:国民を背負った作曲家』文春新書 2020年3月
- 菊地秀一『古関裕而・金子:その言葉と人生』(古関正裕 監修)宝島社 2020年3月
- 古関正裕『君はるか : 古関裕而と金子の恋』集英社インターナショナル 2020年2月
このほか漫画や楽譜や「エール」関連のものなどいろいろ出版されています。
また1980年に出た自伝は、昨年文庫で再刊されています。
しかしいくら文字で生涯を追っても、音楽が聴こえてこないと今一つよくわかりません。そこで役に立つのが今年4月に出た次のCDです。
- 『あなたが選んだ古関メロディー ベスト30』 日本コロムビア COCP-41121-2
2枚組で歌謡曲が17曲、スポーツ、戦時歌謡、NHKラジオ音楽が計17曲、合計34曲はいっています。「オリンピックマーチ」は陸上自衛隊中央音楽隊演奏の吹奏楽版。
コロムビアの特設ページもありました。
NHK「エール」ですが、オリンピック自体は延期になったものの、在宅で過ごす人が増えたためか視聴率はよかったようです。作曲家が主人公のドラマは珍しく、演奏する曲の背景がいろいろわかったことでした。