ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

古関裕而『オリンピックマーチ』初演

オリンピック組織委員会NHKの委嘱で作曲された古関裕而の『オリンピックマーチ』は、1963年6月23日に上野の東京文化会館で初演されました。この演奏会は「オリンピックデー クーベルタン生誕100周年記念」というイベントの一環でした。

「オリンピックデー」というのは、クーベルタン男爵(1863-1937)が提唱したオリンピックの復興が、1894年6月23日にパリで開催された国際会議で決定され、国際オリンピック委員会IOC)が創設された日を記念するものです。その後この日に各国で関連イベントが実施され、1964年の東京大会前年の1963年6月23日、東京ではまず12時半から13時半まで上野広小路から上野公園に向かって、陸上自衛隊スポーツ少年団などがパレードをしました。

そして14時から式典があり、皇太子殿下(現・上皇さま)のおことばを始め関係者の挨拶が続きました。次に「第一部 オリンピックの歌当選発表と表彰」があり、その中で今井光也「オリンピックファンファーレ」、團伊玖磨「オリンピック序曲」に続き、古関裕而「オリンピックマーチ」が披露されたのでした。演奏はNHK交響楽団、指揮は岩城宏之でした。

イベントはこの後「オリンピック賛歌」や「東京五輪音頭」の発表があり、「第二部 青春をたたえる歌」では「東京オリンピックの歌」など13曲がソロ、合唱、管弦楽の演奏で行われました。終了は16時半でした。

ニッポニカが第37回演奏会で演奏するのは、この時の管弦楽版「オリンピックマーチ」です。

※参考
・「オリンピックデー クーベルタン生誕100周年記念」プログラム
現代日本管弦楽作品表<1912~1980>(『フィルハーモニー』特別号(53巻9号))