オペラ『ニホンザル・スキトオリメ』のリハーサルが続いています。台本を何度も繰り返し読んでみると、当初は「核爆発」とか御真影を想起させる「肖像画」などに気をとられていたのですが、だんだんこれは「死と再生」の物語なのだな、と感じるようになりました。「死への憧れ」に満ちているロマン派の音楽ではなくて、「再生への希望」を感じさせる響きがします。
写真はエピローグのビオラの旋律のところ。くすの木が「スキトオリメの爪が必死に掘った画などは、余程よくわしの洞の中を見るものでないと見えるものではないのだ」と語る場面です。