ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

大木惇夫〜渡邉暁雄〜深井史郎の不思議な縁

 『平和への祈り』の詩を書いた大木惇夫は、歌人今井邦子の導きでキリスト教に入信しました(『緑地ありや』第6章)。このブログを読んだ隣のおじさんビオラから、びっくりする話を聞きました。それによると、この今井邦子が1905年に洗礼を受けたのは、フィンランド出身の宣教師ウーシタロ嬢からでした。そして共に洗礼を受けたのが、渡邉忠雄でした。彼は後にフィンランドの神学校に留学し、その地でヘルシンキ音楽院(現シベリウス音楽院)で声楽を学んだシーリ・ピトカネンと結婚し、1911年に帰国しました。彼らの息子が指揮者渡邉暁雄(1919-1990)です。
 ウーシタロ宣教師は、池袋のルーテル教会の設立者で、そこで渡邉暁雄夫人の信子さんの葬儀が先年行われました。その際教会のオルガニストとして演奏されていたのが、深井李々子さん、つまり作曲家深井史郎のご令嬢です。なんと不思議なご縁でしょうか。李々子さん(私たちはいつもそうお呼びしています)は先日の練習を聴きにきてくださいました。今回の本番でも更なる出会いの広がりがあることでしょう。