ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

東京芸大図書館「荻野文庫」

 山田一雄自筆譜展のカタログに載っていた、「荻野文庫」の紹介記事からの抜粋です。

「荻野文庫」について
[前略]
 「荻野文庫」は2007年になって本学図書館から「発見」されたもの。戦前の一時期、東京音楽学校教授を務めた太田太郎(1900-1945)の蔵書に含まれていた手稿譜。太田蔵書は1947年に本学に収蔵され、そのうち印刷楽譜は「太田文庫」として登録されたが、夫人の荻野綾子が所蔵していた300点近くにも及ぶ手稿譜類は長らく未整理のまま放置され、ようやく近年、図書館職員によって「太田綾子(荻野綾子)旧蔵手稿楽譜」として目録が作成された。[中略]
 山田耕筰のほか、伊藤昇、清瀬保二、菅原明朗、露木次男、信時潔、橋本國彦、早坂文雄、松島彝、松平頼則、箕作秋吉、梁田貞、山田和男、吉田隆子をはじめ、少なくとも55人の邦人作曲家による歌曲と、マンフレート・グルリットのような在日外国人からの献呈作品なども納められている。おそらくそれぞれの作曲家による多数の自筆譜を含むばかりではなく、新発見の作品なども散見される。[後略]
土田英三郎

出典:「山田一雄自筆譜展:東京藝術大学附属図書館貴重資料展」展示カタログ(東京藝術大学附属図書館、2011) http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20111112/


 「荻野文庫」の楽譜は、藝大図書館OPACを作曲者名で検索し、作品の「詳細表示」をみると注記に「荻野綾子氏旧蔵資料」となっています。例を一つあげておきます。

黄昏の単調 = La Monotonie à la tombèe du jour / 三木露風作詩 ; 伊藤昇作曲
http://opac.lib.geidai.ac.jp/cgi-bin/opc/opaclinki.cgi?ncid=XB00032488

黄昏の単調 http://goo.gl/KMxItZ