ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2010-06-05の練習日記

『寒帯林』を全曲やりました。ゆっくりした第1楽章「うすれ日射す林」は、「林の中であちこちに何か動いていたり見えてきたりする感じで」とトレーナー氏。じっくり演奏してみると確かに、音の間から豊かな大自然がこぼれてくるような気がします。第2楽章「杣の歌」は「きこりのうた」とトレーナー氏。「そまのうた」では今時なんだかわかりませんものね。第3楽章「山神酒祭樂」は読み方がわからないのですが、岐阜県の山神温泉は「やまがみおんせん」と読むので、こちらは「やまがみしゅさいがく」と読むのでしょうか。地方によって読み方も違うのかもしれません(「山の神」はあたしのことかしら……)。いかにもにぎやかな曲で、伊福部節の原型があちこちにみられます。写真は中間部にでてくるリズムで、7拍子と6拍子が交互に現れます。saccadeは弦楽器が和音を同時に響かせるように強く弾くこと、staccatissimoは短く鋭く弾きます。
参考:「管絃樂の爲めの音詩 寒帯林」(伊福部昭公式ホームページ>伊福部作品の世界>戦前・戦中作品)http://ifukube-official.kifu.officelive.com/works11.aspx
『平和への祈り』は第5楽章から始めました。壮大なフーガに彩られるこの楽章は、合唱と管弦楽が縦横にかみ合って音を積み重ねていきます。ベートーヴェンの『第九』を思いおこしますが、「年末の『第九』」だけでなく「真夏の『平和への祈り』」も定着してくれないかと念じている所です。機会があれば合唱に加わってみたいものです。