ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

矢代秋雄『オルフェオの死』から(1)メシアン

 矢代秋雄(やしろ・あきお、1929-1976)の遺稿集『オルフェオの死』(深夜叢書社、1977)を読み始めました。
 「メシアンブーレーズ : 戦後の代表的な五曲」では、第二次世界大戦終了後から20年あまりの間に創られた音楽作品の中から傑作5曲を選ぶという依頼に対して、次のように語っています。

 現在の中堅作家、または初老大家の作品中、五曲の中に問題なく数えられる名作は、メシアンの「トゥランガリ交響曲」(1948)であろう。(中略)実にこの曲は、ヨーロッパのロマン派音楽の総決算であり、終着駅であり、また調性を持った最後の音楽という気がする。(p25)

 そのほかにあげたのは次の2曲で、あと2曲は空席でした。

ピエール・ブーレーズ:『マルトー・サン・メートル』(1955)
メシアン:歌曲『ハラウィ』(1948)

オルフェオの死 〔音楽之友社
http://ongakunotomo.co.jp/catalog/detail.php?code=370730