アキコ・カンダを撮った映画『そしてAKIKOは…』の冒頭に流れてきたのは、高橋アキのピアノでサティの『グノシエンヌ第1番』。1976年ころアキさんの「季節外れのヴァレンタイン」というアルバムをよく聴いていたのを思い出す。アキさんはそのころサティのピアノ曲の連続演奏会を渋谷のジァン・ジァンで開催していた。次回予告の中に1分ほどの旋律を840回繰り返す『ヴェクサシオン』があり、全曲やるのに半日以上かかるとんでもない曲だった。1人10回くらい繰り返し、次々交代して弾くというイベントで、出場者を募集していた。ピアノが上手な友人をおだてて出演させ、彼女が登場する夜10時ころに聴きに行った。熱気あふれるジァン・ジァン。
この曲の日本初演は1967年大晦日から元旦にかけて、一柳慧、石井眞木、黛敏郎、湯浅譲二ら16人が弾いたとのこと。そういえばアキさんはTOKKアンサンブルのメンバーとARKというグループを作って演奏をしていたのも聴きに行ったものだ。
高橋アキ公式サイト http://www.aki-takahashi.net/index.php
ヴェクサシオン http://www.osk.3web.ne.jp/~chamula/Satie/vexa.html
■更新履歴
2017.11.27:「ジャンジャン」を「ジァン・ジァン」に修正(2か所)
なお、友人が登場したのは午前2時だか3時だかで、私は帰ってしまって聴いてないことが最近わかりました。