早坂文雄(1914-1955)のピアノ作品を高橋アキさんの演奏で収めたCD。アキさんはこの中の17曲からなる『ピアノ小品集』について、次のように語っています。
早坂文雄の《室内のためのピアノ小品集》というのがあって、全音から楽譜が出てますが、まだ彼が二十代で、第二次大戦が始まる前のころの日々に書きためた短い曲の集まり。それを「二十一世紀に残したい二十世紀の作品」というアンケートに私、その曲を選んだことがあるの。(中略)二十世紀イコール昭和というふうにして見直してみたらどうなるか、とね。一体化とかつながりという視点でみると、早坂の音楽がすごくインティメイトな感じで現れてくるんです。日本人っていうこともあるかもしれないけど、独特の情緒があって、日本的だなと。
(出典:高橋アキ『パルランド : 私のピアノ人生』(春秋社、2013)p11)
CDの内容は次の通り。片山杜秀さんの解説付。
高橋アキ/早坂文雄:室内のためのピアノ小品集
camerata: CMCD-28061
録音:2003年4月2-3日 三重県総合文化センター
ピアノ:高橋アキ(スタインウェイ)
早坂文雄作曲
♪ 室内のためのピアノ小品集(1941)
♪ 戀歌 第3番、第4番(1946)
♪ ノクターン(レント)(1936)
♪ 写真(1940)
♪ オルゴール(1945)
ライナーノーツ:
資料・写真提供:北浦絃子、佐藤慶次郎
- 高橋アキ『パルランド:私のピアノ人生』http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20160127/1453901594