ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

ペレアスとメリザンド続き

 そういえば「ペレアスとメリザンド」にはもう一つあった、と隣のおじさんがつぶやく。シェーンベルク(1874-1951)の交響詩。これはLPがあったのでさっそく聴いてみました(バレンボイム、パリ管=28AC1839)。
 なんだか石井眞木『秋のヴァリアンテ』が聴こえてきます。シェーンベルクは12音音楽の創始者といわれますが、ペレメリの作曲は1902〜3年で、12音音楽を試みるのはそれより後の話。後期ロマン派の音楽が崩壊する寸前の曲。石井先生は12音技法を学んで作曲もしていますが、『秋のヴァリアンテ』のような後期ロマン派の香りに満ちた曲も書いていらしたのでした。石田匡志『交響曲第1番』もルーツは後期ロマン派にあるのが感じられます。