ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2012-01-14の練習日記

 練習が終わったらバイオリンの道場クンが「ああ疲れた、芥川はブラームスより疲れます」とつぶやいていました。そうかなあ。私などは芥川は久しぶりで楽譜を目で追うのが大変だったけど、右手と左手は勝手に思い出して動いていて、最後まで疲れず気持ちよく弾いたのでした。こういうの、無形文化財かしら、なんちゃって。
 帰りの車で都心を抜けながらも、頭の中は最後にやった芥川4楽章がぐるぐるまわっていました。「ショスタコービチとプロコフィエフだねえ」と会話も弾みました。「2楽章はバルトークのオケコンという解釈は初めて聞いたけど、そういえばそんな気もする」「3楽章は隣のおじさんビオラが『芥川先生はこの楽章は戦争のレクイエムですとおっしゃっていました』と発言していたけど、確かにそうだったかも(お兄さんの多加志さんはビルマで戦死されてる)」
 『交響曲第1番』は1955年、芥川先生30歳の作品。『交響管弦楽のための音楽』が25歳で、オペラ『暗い鏡』(後の『ヒロシマのオルフェ』)が35歳。いま改めて演奏してみると、いろいろなことが思い浮かびます。オルフェまでの略年譜のリンクを載せておきます。
芥川也寸志大江健三郎略年譜(『ヒロシマのオルフェ』まで)
http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20100131/1264342291