上野の東京藝術大学図書館で開催中の「山田一雄自筆譜展」に行ってきました。管弦楽作品では先日演奏した『交響的木曽』(1939)と、『序曲・荘厳なる祭典』(1940)がありました。『序曲』の方はおそらく演奏されていないとのことなので、今後の演奏機会が待たれます。
歌曲では、『コクトオ・三題』(1935)と『辮髪時代から』(1936)がありました。いずれも小鍛冶邦隆さんによる丁寧な解説が展示カタログに載っていました。自筆譜のほか、何枚かのスナップ写真や、東京音楽学校卒業写真も展示されていました。プリングスハイムやレオ・シロタなど当時の教授陣も名前入りで表示されていて、興味深く観てきました。
山田一雄自筆譜展:東京藝術大学附属図書館貴重資料展
東京藝術大学附属図書館、2011.11
8p ; 30cm
展覧会カタログ ; 会期・会場: 2011年11月7日-12月3日, 東京藝術大学附属図書館2階目録室
内容: はじめに / 附属図書館長 田口榮一
附属図書館運営委員会: 田口榮一ほか ; 図書館スタッフ: 馬場純子, 櫻田照美 ; 協力: 山田御秩子, 片山杜秀, 土田英三郎 ; 後援: ときめき たいとうフェスタ
山田一雄の生涯と創作:いくつかのオーケストラ作品を中心に / 片山杜秀
山田一雄略年譜 / 馬場純子編
作品解説 / 小鍛冶邦隆
大管弦楽の為の交響的《木曾》 自筆総譜
《コクトオ・三題》 歌曲集 自筆譜(初稿)
ソプラノと女声合唱のためのカンタータ《辮髪時代から》 自筆譜(ソロパート用ピアノ・ヴォーカルスコア)
《序曲・荘厳なる祭典》 自筆総譜
「荻野文庫」について / 土田英三郎
驚いたのは、藝大の「荻野文庫」についてです。これについては別途書きたいと思います。また21日に開催される片山杜秀さんの講演会も聞きのがせません。