ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2011-05-21の練習日記

 『運命』を最初からやりました。出だしの「タタタ・ターン」は、「ンタタタ・ターン」です、と早速トレーナーの柴山先生から指摘がありました。休符のところで「ン」とみんなで呼吸を合わせるのは、オーケストラの基本の基本ですね。そうかと思っていると、「G.P.」(ゲネラル・パウゼ=全員が休みのところ)で、「あれ?」とつぶやく某パートの声あり。「G.P.」のところは声だって出しちゃだめよ。『運命』はみんな何回もやっているのかと思ったら、初めての人も何人かいるようでした。また「第一楽章」だけは音楽教室などで何十回も演奏したけれど、全体をやるのは今度が2回目、という人もいました。
 家に帰って一杯やりながら、いろいろなオーケストラの『運命』出だしを聴き比べてみました。フルトベングラーウィーンフィルはさすがに時代がかったテンポ。第一楽章再現部のオーボエソロは「さすがウィーンフィルの響きだ」と隣の声。隣人によると、「いつだったか柴山先生に、オーケストラによって一番音色が違うのはオーボエですよね、って言ったら、あたりまえだ!って即座に断言されちゃった」そうです。カラヤンベルリンフィルは流麗な響き。全ての音がマルカートでなくソステヌートでなめらかにつながっていきます。オーボエの音色はもちろん全く異なります。
 こうして週末のオーケストラ時間が過ぎていきます。何十年もこうして週末を過ごしてこれたのは幸せだなあとしみじみ。写真は第二楽章のビオラ