ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

舘野泉ピアノ・リサイタル2010聴きました

 オペラシティのコンサート、素晴らしかったです。目を閉じたら左手だけだということは全くわからない豊かな音楽のピアノでした。弦楽器奏者からみれば、ピアノはもともと片手でも5つの音が同時に出せるわけだし、音も大きいし、あの楽器はピアノではなくて「フォルテ」がふさわしいって、何かの本に書いてありましたっけ。そして四人の作曲家の作品はいずれも個性豊かで聴きごたえがありました。共演者はピアニストとほとんど同世代で、心からアンサンブルを楽しんでいるのが伝わってきました。
 アンコールにはフルート以外の出演者がみんな参加して、シベリウス作曲吉松隆編曲「カレリア組曲」より「マーチ」が演奏されました。ピアノ、バイオリン、チェロ、コントラバスクラリネット、トランペット、打楽器という編成。サン=サーンスの七重奏曲もなんだか似たような編成なのを思い出しました。吉松さんの楽譜はジャパンアーツのサイトから購入申し込みが出来るそうです。http://yoshimatsutakashi.seesaa.net/
 サプライズが二つ、休憩の後に席についたところなぜか拍手が。なんと2階席中央に皇后美智子様がいらっしゃったのでした。そしてアンコールが終ったあとに作曲家の末吉さんが舞台でおっしゃるには、「今日は舘野泉さんのお誕生日なので、これから『ハッピイバースデイ』を演奏します。皆様もどうぞいっしょに歌ってください」とのこと。もちろん舞台の演奏にあわせて客席もみんなで合唱となりました。幸せなコンサートでした。