ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

日経文化欄に田中信昭さん

 本日(3/16)の日本経済新聞最終面文化欄は、合唱指揮者の田中信昭さんでした。「プロ合唱団、率い55年:東京芸大声楽科の仲間と創立、新作にも尽力」というタイトルで、1956年の創設以来の歩みを書かれています。創立時の目標は3つ、楽しい演奏会をすること、職業合唱団として成立させること、日本の合唱曲を増やすこと、だそうです。最後のところを引用します。

 合唱は「心のハーモニー」だといわれるが、長年やってきて、そうではないと感じる。周囲と心や声を合わせるだけでは足りない。自分の歌が周囲にどのような影響を与え、どう歌えば周囲も自分もより高まるかを一人一人が考え、積極的に歌い合ってこそ、いい音楽になる。
 合唱は社会や人生にも通じるのではないかと思っている。満員電車に乗ると苦しいが、皆がいるからこそ、安い運賃で移動できるのだ、と私は考える。
 隣人がいるから、合唱ができる。現在36人の東京混声合唱団の仲間と日々、こうしたことを学んでいる。
(たなか・のぶあき=東京混声合唱音楽監督