ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

芥川也寸志『交響曲第1番』のジャズの響き

 30日の演奏会はたくさんの方にご来場いただきありがとうございました。いろいろな意味で忘れがたい本番となりました。
 音楽の中で忘れられないのはブラームス4楽章の金管と、芥川2楽章のコントラバスです。芥川2楽章練習番号17番からの5小節間(写真)は、直前の練習で秀美さんが「ここはジャズみたいな不思議な響き」と指摘されたところです。ピアニッシモコントラバスが上向音階を奏で、木管と打楽器とビオラがからみ合います。「コントラバスジャズベースみたいに」と秀美さんからの指示があり、ベースパートはそんな風にやっていたとのこと。この曲は何回も演奏していますが、こういう指摘は初めてでした。芥川先生の作品でジャズの響きを感じたのは『ヒロシマのオルフェ』以来でした。アンコールでこの2楽章を再度演奏でき、この部分をまた味わえて幸せでした。
 打上げの席で秀美さんが、「前日は気が付いたら芥川のメロディーが頭の中に鳴っていて」とおっしゃっていらしたのも忘れられません。