ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2010-08-01の練習日記

 『平和への祈り』は午後の合唱の練習の成果か、歌の部分がいっそうよく聴こえてきました。ソリストのはいるところは、第1部がバス、第2部がソプラノ、第3部はオーケストラのみ、第4部がテノールとアルトで、後半に4人の重唱が入ります。第5部は合唱のみです。第4部後半の四重唱と合唱の部分は前にも書きましたが、その部分の詩をまた載せておきます。

このうつつ この今の
暗さを哭(な)かず 憂ひをいはず
みづからの培(つちか)ひの清水うるほす
美しき心もて あがらはむのみ
祈りつつ この今を越えむ

 この最後の「この今を越えむ」という言葉は、大木惇夫の未来に対する決意のようにも感じます。それは個人的なものではなく、読む人聴く人すべての「憂い」を、「越えむ」と宣言しているようでもあります。直後にティンパニと管楽器の一打が入り、第5部へと休み無しで続きます。
 『寒帯林』では別世界の伊福部音楽に浸ることが出来ました。展示した演奏会プログラムの間に『アオイホノオ』もいれておいたのですが、何人もの方が見入っておりました。