ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

作曲家グループ「深新会」の概要

 1955年に作曲家池内友次郎が創設した「深新会」の、1958年までの概要です。発表会の作品名は省略してあります。

■グループ名:深新会

  • メンバー:池内友次郎、貴島清彦、小泉治雄、宍戸睦郎、篠原眞、田中友子、土屋陽子、寺島尚彦、外崎幹二、内藤孝、端山貢明、原和子、原博、藤本秀夫、別宮貞雄松村禎三、眞鍋理一郎、三善晃矢代秋雄湯山昭、和田則彦
  • 目的:パリ音楽院の伝統にもとづく和声法、対位法、フューグなどの技法を修得した人により組織。会員の作曲発表会および出版を行う。
  • 結成年月日:1955年春、会員12名により組織。
  • 発表会(年月日 会場:発表者)
  • 第1回 1955年7月4日第一生命ホール:藤本、寺島、三善、別宮、池内、湯山
  • 第2回 1956年6月4日第一生命ホール:清水陽子、田中、藤本、湯山、池内、黛敏郎
  • 第3回 1956年6月5日第一生命ホール:端山、別宮、池内、和田、寺島、内藤
  • 第4回 1957年4月11日第一生命ホール:石井和子、和田、藤本、池内、矢代、眞鍋
  • 第5回 1957年7月6日第一生命ホール:小泉、田中、貴島、池内、別宮
  • 第6回 1957年10月28日第一生命ホール:松村、眞鍋、藤本、内藤、端山
  • 第7回 1958年2月5日山葉ホール:清水陽子、加藤徹、原博、宍戸、原和子、湯山、池内
  • 第8回 1958年4月24日第一生命ホール:別宮、矢代、三善、池内、篠原

出典:「日本の作曲1959」(音楽之友社、1959)p64-62
http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20150225/1424814126
※第9回と第10回の情報がわかりましたので追加します。

  • 第9回 1959年4月9日第一生命ホール:湯山、和田、宍戸、原博、篠原
  • 第10回 1959年7月6日第一生命ホール:広瀬、眞鍋、竹内孝治、星子忍、土屋、三善

出典:「戦後作曲家グループ・活動の軌跡:1945-1960』(日本近代音楽館、1998)p16
※その後の経過については下記の資料がありました。

 作品発表会は1955年7月の第1回から1959年7月の第10回まで行われた。1974年には池内の若い門下生である野田暉行、池辺晋一郎内田勝人らによる「第二次深新会」が発足した。

■第二次深新会

  1. 結成時期:1974年
  2. メンバー:野田暉行、池辺晋一郎内田勝人、尾高惇忠、川井学、北爪道夫、北爪やよひ、藤田厚生、増本喜久子、山田光生、金田雄志、金田潮兒、松尾祐孝、他
  3. グループの特徴と主な活動記録:池内友次郎門下生のなかの若い世代に属する作曲家たちによって発足したグループ。それぞれが個性的な作品を発表することで切磋琢磨していこうとする意気込みが感じられる。作品展も25回を数え、世代的にもさらに若い作曲家の作品発表等、息の長い活動を続けている。

出典:「日本の作曲20世紀」(音楽芸術別冊)(音楽之友社、1999)p280、285

■参考

更新履歴

  • 2018.06.08:第9回と第10回およびその後の経過について追記