ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

久保けんお著『南日本民謡曲集』

 熊本出身の作曲家福島雄次郎(1932-2005)は、1958年に上京し東洋音楽短期大学(現・東京音楽大学)で学んだ後、1968年から約10年間、尚美高等音楽学院で教えていました。そして1977年に鹿児島短期大学音楽科へ移っています。その契機となったのが、久保けんお氏の奄美民謡の本との出会いでした。
 久保けんお氏(本名:久保賢男)は1921年鹿児島生まれ、1942年に鹿児島師範学校本科第二部(音楽・国文学専攻)を卒業されています。九州・沖縄を中心として民謡を収集した民俗音楽研究者として、何冊もの著作があります。その中の『南日本民謡曲集』の目次をご紹介します。この本は左開きの楽譜部分(415曲収載)と、右開きの解説部分からなります。

久保けんお著『南日本民謡曲集』音楽之友社、1960)
目次:
[楽譜]1.天吹古典曲たかね …7
   〜
   415.大兼久節 …187
日本民族旋法論 …190
世界民族旋法一元論

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すいせんの言葉 / 井上頼豊 …1
序 / 久保けんお …2
凡例 …4
目次 …6
日本民謡の重要性 …11
方言辞典 …15
方言辞典 補遺 …30
歌詞・解説 …33
 鹿児島の民謡 …34
 長島の民謡 …72
 甑島の民謡 …73
 種子島の民謡 …77
 三島・十島の民謡 …88
 奄美の民謡 …90
 琉球の民謡 …118

 このほか、『南日本わらべ歌風土記』(音楽之友社、1964)や、杉本信夫・高江洲義寛氏と共著『鹿児島沖縄わらべ歌』(柳原書店、1980)などの著作や、わらべうたの本を出されています。