先週末に大連へ行ってきました。『車塵集』のふるさとに少し近づいた気がします。佐藤春夫訳『車塵集』の原詩の作者についての紹介文から、5人の女性の概要をひろってみました。()内は詩のタイトルです。時間と空間を超えて詩人の人となりについて想像を膨らませています。
- 青渓小姑 (もみぢ葉):5世紀、宋の人。青渓は居住地の名で、小姑は学芸ある貴婦人に対する敬称。
- 孟珠 (薔薇をつめば):3世紀前半、魏の丹陽(江蘇省)の人。
- 紀映淮 (水彩風景):明朝、金陵(南京の別名)の人。早くして未亡人になった。
- 端淑卿 (採蓮):16世ごろ、明朝の人。才媛。
- 薜濤 (春のをとめ):6世紀末、唐の名妓。長安の良家の娘で幼少より詩作をした。蜀の地方長官の官邸に召され、75歳で没するまで白居易(772-846)らとも交流があった。