ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2014-04-20の練習日記、あるいはルーセルとオネゲル

 今日はチェレプニンの練習。阿部マエストラは、ルーセルオネゲルの音楽との関係性について語られた。ルーセル(Albert Roussel, 1869-1937)もオネゲル(Arthur Honegger, 1892-1955)も名前は知っていても曲を聴いたことはほとんどない。そこで家に帰ってさっそくCDをかけてみた。ルーセル交響曲3番はアンドレ・クリュイタンス指揮、パリ音楽院管弦楽団、1965年の録音(TOCE-9822)。なるほど、チェレプニンとよく似ているところがたくさんある。こちらは1929-30年の作曲なので、1927年のチェレプニンの交響曲第1番より後だがほとんど同時代。そういえばチェレプニン賞の審査員にルーセルも名前を連ねていた。それに、深井史郎『パロディ的な四楽章』の第4楽章は、ルーセルというタイトルがついていた。
深井史郎『パロディ的な四楽章』(演奏会プログラム)http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20100727/1280180582
 次にオネゲルの第3交響曲カラヤン指揮ベルリンフィル、1969年の録音を聴く(POCG-2123 )。「典礼風(Liturgique)」というタイトルがついていて、第1楽章 怒りの日(Dies irae)、第2楽章 深き淵よりわれ叫びぬ(De profundis clamavi)、第3楽章 われらに安らぎを与えたまえ(Dona nobis pacem)。この曲は1945−46年の作曲で、戦争の影が色濃く反映している。私はクリスチャンでないけれど、復活祭の日に聴くにふさわしいかもしれない。オネゲルといえば荻野綾子の師クロワザとの関係が思い出される。チェレプニンから発展してその時代をめぐるあれこれに考えが及んだ。オネゲルの『火刑台上のジャンヌ・ダルク』(1935)も思い出す。

古澤淑子とクロワザ(その3)http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20131014/1381712831
オネゲル『火刑台上のジャンヌ・ダルクhttp://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20130818/1376806126