ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2013-01-27の練習日記、あるいは三種類の横笛

 石井眞木『祇王』には、三種類の横笛が使われています。まず第1部の序奏のあとに龍笛(りゅうてき)が登場、第2部は白拍子の舞う「今様」を篠笛(しのぶえ)と声が奏します。第3部の激しい部分からは能管(のうかん)に変わり、第4部の最後は再び龍笛に持ち替えられて消え入るように終わります。したがってソリストは三種類の横笛と声を使い分けることになります。もっとも声は女性の白拍子の声なので、今回はその部分をフィリピンのソプラノの方が歌うことになっています。スコアをよくみたら、「ヤー〜〜、春のはじめの梅の花、春のはじめ〜」と歌っていることがわかりました。
 練習のあと、ソリストの西川浩平さんの笛の写真をとらせていただきました。写真の左から、竜笛、篠笛2本、そして能管です。2本の篠笛は音程が違うそうで、本番ではこの4本を使い分けてらっしゃることになります。どの笛もとてもよく使い込まれている印象でした。
 休憩のあと作曲家の石田匡志さんもいらして、『交響曲第1番』の練習がすすみました。最初にやったフィリピンのレネラ作品も下野マエストロは的確な指示を次々とだされるので、曲のイメージがどんどんひろがります。マニラで作曲家の先生にお目にかかるのが楽しみです。


石井眞木『祇王 http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20121031/1351691176
石井眞木『祇王』演奏歴 http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20121026/1351258848