昨日は石井眞木『祇王』をたっぷり練習した後、フィリピンからの新作、Herminigildo G. Ranera作曲『Philippine Symphonic Folk Songs』をやりました。3楽章からなり、それぞれ「Luzon」「Visayas」「Mindanao」とフィリピンの地名がタイトルになっています。そして第1楽章は管打楽器とコントラバス、第2楽章は弦楽、第3楽章が管弦楽、という編成です。どの楽章も陽光溢れるフィリピンの空気を感じさせます。
写真は第1楽章の練習風景で、弦楽器奏者はお休み、木管楽器と左奥にコントラバスが写っているところ。楽譜はその場で配られたばかりで、一度通したあとに最初から細かいところをみていきました。曲の後半で突然トレーナーの平川先生がコントラバスパートのところへ行き、何か指示していました。後から聞いたらなんとなんと抱腹絶倒の顛末:
コントラバスのパート譜はまだできていなくて、スコアを見ながら練習した。音符が小さくて見づらかったけれど、コントラバスパートはスコアの一番下と決まっているから迷わなかった。なぜかずっと同じ高さの音ばかりで、一小節に一つか二つの音をズン、ズンと弾いていればよく、この曲は楽勝!と思っていた。
途中で平川先生がいらして、何かと思ったら、スコアの一番下には「B.D.」と書いてあり、それはバス・ドラム(大太鼓)のパートだとのこと。よくよく見れば確かに上から木管楽器、金管楽器、コントラバス、打楽器の順番になっている。そしてコントラバスパートにはいろいろな音型が指定されているではないか・・・