ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

2012-07-01の練習日記と作曲家清水脩

 清水脩(しみず・おさむ、1911-1986)の『交響曲第3番』を練習しました。楽章ごとに通して、細部を繰り返しました。3楽章は最初はゆっくり、2回目はすこし速く通しました。甲田先生の丁寧な指揮で全体像が明確につかめてきます。
 清水脩のことを『日本の作曲家』で初めて調べてみました。「大阪四天王寺真言大谷派寺院の子に生まれる。父は舞楽の楽人で笛や篳篥を演奏した他、姉も筝をたしなんでおり、幼少時から邦楽に親しむ。」とありました。生年の1911年は山田一雄の生まれる1年前です。大阪外国語学校仏語科卒業後、しばらくサラリーマンをした後、東京音楽学校で橋本國彦、細川碧に学んだそうです。1930年代のことですから、ニッポニカで取り上げた「昭和九年の交響曲」はおそらく聴いているのでしょう。

昭和九年の交響曲シリーズ<その1>(演奏会プログラム) 
http://d.hatena.ne.jp/nipponica-vla3/20100818


第9回演奏会 「昭和九年の交響曲 その2」
http://www.nipponica.jp/concert/concert_history.htm#018

 師の橋本國彦(1904-1949)はなじみがありますが、細川碧(ほそかわ・みどり、1906-1950)はほとんど知りません。『日本の作曲家』には東京府立第一中学校から東京音楽学校に学ぶとあります。府立一中は今の日比谷高校。梁田貞信時潔らに師事し、門下に清水脩芥川也寸志團伊玖磨らということです。橋本も細川も清水の第3交響曲ができた1960年よりずっと前に亡くなっています。

参考:『日本の作曲家:近現代音楽人名事典』(日外アソシエーツ、2008)