ニッポニカ・ビオラ弾きのブログ

芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカのビオラ弾きのブログです

山田一雄『一音百態』「楽団プロメテ」結成

 2歳年上の作曲家吉田隆子とは、ともに橋本國彦先生に作曲をならったのでした。先生は音楽の才能もさることながら、人間としてもダンディな人でした。理論より実践を重んじ、面倒な理屈抜きにどんどん作曲させられました。

 音楽、というのは、極めて抽象的なものではあるけれど、ベートーヴェンがそうであるように、作曲者の意思、その時代の色やにおい、思想といったものが、まがうことなく表現される。吉田さんについても、彼女の魂の衝動によって作られた曲が、今日再び、見直されているのだと思う。
『一音百態』p114より)

 その後「創生」の活動に限界がきて、1939年(昭和14)春に「楽団プロメテ」を結成しました。